まわたり龍治ホームページ
HOME ホーム メッセージ プロフィール 政策・信条 ニュース ブログ 後援会のご案内
まわたり龍治からのメッセージ
介護アナリストとしてラジオ出演
2003年9月9日、ラジオ日本の「ビューティフルシニアライフ」という番組に出演し、介護アナリストとして、介護保険制度と訪問介護の実態について話をしました。

私は、在宅介護サービス事業、いわゆるホームヘルパーの派遣事業を営んでおり、高齢社会に向けて介護保険制度の向上を目指し、その実態や問題の検証をしています。
ここでは、介護保険制度についての詳しい説明は省き、現場における直面しやすい問題点や、基本的なサービスなどを紹介します。
訪問介護の現場から
介護保険が2000年に施行された際、2の大きなテーマがありました。ひとつは、それまで行政が選択した事業所からの、一方的なサービスの提供を改め、利用する側が自分自身でサービス提供事業者を選べるようにすること。
もうひとつは最低限の生活を保障するという意味合いの福祉を脱却し、「自立を支援する福祉」へと変わったことです。

つまり、家政婦をやとって身の回りの世話をさせる、というそれまでの対応から、あくまでも自立した生活をおくるための支援であるということです。
ですから介護保険では、法律の中で「できること」「できないこと」があります。

まず、介護にたずさわる人の名称と役割です。

ケアマネージャー
居宅介護支援事業所に所属していて、利用者本人または家族と相談して介護サービスの利用計画を考え、全体的な調整を行う専門家。医師・看護士・介護福祉士・鍼灸マッサージ師などの資格を持ち、実務5年以上の者がその資格試験を受けられる。

サービス提供責任者
ケアマネージャーが作成した居宅介護支援計画に基づいて、援助計画書を作成。これを利用者とその家族に説明し、契約に及ぶ者。併せて、ヘルパーの質の向上を目指した教育や、他のサービス提供事業者との連携を行う。介護福祉士・ヘルパー1級の資格を有するか、その受験資格のある者。

ヘルパー 
いわゆる家政婦と違い、介護保険のホームヘルプサービスを適切に提供するために必要な知識、技術の訓練を受けた有資格者(介護福祉士・ヘルパー資格1〜3級)。

以下は、ヘルパーのできることです。

 <身体介護>
  ・排泄介助(トイレやポータブルトイレの利用の介助)
  ・食事の介助
  ・身体の清拭・入浴の介助
  ・身だしなみの整容・洗面、着替えの介助
  ・通院等の介助
  など

 <生活援助>
  ・居室の掃除
  ・洗濯
  ・生活必需品の買い物
  ・薬の受け取り
  ・食事の準備・調理・後かたづけ
  など

 ※生活援助
 ・利用者の居室において、利用者本人に関わること
 ・利用者のためのサービスに限る
 ・同居の家族がいる場合の共有部分の掃除は原則としてできません


逆にヘルパーのできないことです。

 ・利用者本人と同居する、家族へのサービス(家族分の調理、掃除、洗濯)
 ・特別な調理(おせち料理など)
 ・庭の草むしり、植木の水まき、大掃除、部屋のもようがえ、ガラスみがき、床のワックスがけ
 ・医療行為のすべて(浣腸・床ずれ予防のための処置・つめきり・ひげそり整髪・耳垢除去)
 ・利用者の不在時に、お宅に伺ってのサービス
 ・犬の散歩やペットの世話

例えば病院へ通院介助し、診察が終わるまでにヘルパーのみが利用者宅に戻って、掃除や・洗濯などの家事援助をする。あるいは、診察を待っている間に、ヘルパーのみで買い物をするなど。

例えば、掃除、洗濯などの家事的な生活援助では、利用者本人だけが対象となり、重複することでも、家族のためにはできないことになっています。
高齢者夫婦の世帯で、利用者が妻であれば、ホームヘルパーは夫の洗濯物は別にして、サービスしなければなりません。調理も、妻の分だけを作ることになります。

このようなことは訪問介護の現場ではよくあることです。「ついでだからいいじゃないか」と思っても、利用者やその家族が望むことに、ホームヘルパーがすべて対応していては、きりがないのです。
介護保険は、税金を使った保険制度です。矛盾を感じる実態ですが、要介護者の「自立を支援する」ことが、この制度の基本です。

しかし、高齢化・核家族化が進み、高齢者夫婦・兄弟のみの世帯や、独居世帯がますます増えています。身近に親族がいないケースも増えています。
では、介護保険でできないことは、どうすればよいのでしょうか?

厚生労働省は各自治体のボランティアなど、他のサービスで行うよう要望しています。社会全体、各地域で高齢者を支える様、ボランティアの支援なども考えていかなければなりません。
例えば、ごみを指定の場所へ持っていけない高齢者をサポートするなど、地域でのネットワーク作りも今後の課題です。

そもそも介護保険は<高齢化社会>に備えて、今まで家族で行っていた介護を、社会で支えようとする制度です。システムを整えても、基本は「相互扶助」の精神が必要で、お互いを助け合うことからすべて始まるわけです。

ヘルパーさんもびっくりのエピソード
要介護の高齢者とはいえ、寝たきりの方ばかりではありません。まだまだお元気な方がたくさんいらっしゃいます。体や心の葛藤があり、セクハラなど深刻な問題があります。ヘルパーさんは時々、こんな場面に遭遇します。

 1.いつの間にか家族分の下着や服を洗濯機の中に入れられて、洗濯をさせられる。
 2.ヘルパーさんが来る時間に裸?で待っているおじいちゃん。
 3.ものすごい力で抱きつくので、2人体制でお世話をしているおじいちゃん。
 4.ヘルパーさんを好きになってしまい、華美なおしゃれをするおじいちゃん。
 5.何千万円もの預金通帳と印鑑を、部屋の中にほったらかしにしている、認知性のおばあちゃん。
 6.利用者の為の食事を作っていると、家族分の調理まで強要される。

介護利用者の歳から考えてみれば、ヘルパーさんは若い存在です。仮におじいちゃんが、すでに奥さんを亡くされて寂しい暮らしの毎日だとしたら、ヘルパーさんが来て、世話をしてもらうのが、楽しみにしている人もいます。
しかし、ヘルパーさんにしてみればいやな思いをしているケースもあるのです。まず、こういった点が改善されるよう、利用者の側の認識をあらためる必要があります。
何でもやってくれるヘルパーの事業所が利用者にとって良い会社となっては、給付がふくらみ、介護保険制度がなりたたなくなります。

介護保険の今後、その問題点
介護保険制度を利用した、在宅介護の懸案事項です。制度が発足して5年、やはり改善されるべき問題が多くあります。また、制度の根幹に関わる保険料については、大変懸念される状態にあります。
保険料の不足
さらなる高齢化を迎えるにあたり、保険料の値上がりと支払い年齢の引き下げは必至です。現行40歳からの保険料負担が、30歳または20歳になる可能性もあります。
保険利用年齢の見直し
現行では65歳(第1号被保険者)からの利用が原則です。40歳(第2号被保険者)からの介護保険利用は15の疾病に該当する場合のみ、利用できることとなっています。これを引き下げるべきだと考えます。
サービス提供責任者の報酬
援助計画書の作成、その説明、ヘルパーの教育や他のサービス関係者との連携など、提供責任者に与えられた義務はたいへん多いです。しかし、その業務に対する報酬はゼロです。このため、事業者はほかのヘルパーが働いて得た利用料から、提供責任者の報酬を捻出するわけです。仕方なく、提供責任者はヘルパー業務を兼任することが多く、結果、過労から仕事をやめる人が多くなります。サービス提供責任者にも、ケアマネージャーなみの待遇を考えるべきです。
ヘルパー、ケアマネージャーの質の向上
訪問介護関係の地位と質の向上を目指すため、国家資格制度を検討すべきだと考えます。
介護保険制度の啓蒙と理解の向上
いまだにヘルパーのことを、家政婦扱いする利用者とそ、の家族が多いのが実状です。また、介護保険を利用したからといって、すべて人任せにするのではなく、家族も一緒に参加をする意識が必要です。1割の利用者負担がそのような誤解を生じさせるのでしょうか?国と地方自治体、事業者が一体となって、利用者に対する啓蒙に勤めるべきです。

2025年には540万人という、いまの倍ちかい利用者が見込まれます。この介護保険制度の問題を解決し、やがてすぐそこに迫る大変な時代に備えなけばなりません。
社会保障制度の維持・発展
2050年には65歳以上の高齢者が、全人口の35%以上を占めると予測されています。国民の3人に1人が、いわゆる老人となってしまうわけです。一方で子どもの出生率が年々減少の一途をたどり、極めてバランスの悪い人口構造になっていきます。国を支える人が少なくなり、国から支えられる人が多くなるわけです。結果、国としての活力が急速に減退していきます。

少子化の傾向は拍車がかかり、かたや保育・養育のシステム作りはなかなか進まないのが現状です。しかし、社会に対する価値観も変化しており、女性が「子どもを産む」ということに躊躇している現実は、社会基盤の整備や法制上の遅ればかりが原因とはいえません。むしろ、「個」を尊重し、「公」に資する意識が希薄となっている、そんな社会の風潮に問題があります。

これを解決するためには、やはりいい教育に期待するしかありません。子どもを育てる苦労はあっても、その中で感じる、言葉で表現することができない喜び、楽しさを、教育の中で今の子どもたちの時代から教えることが必要です。

介護保険制度の一層の充実は、莫大な金額の費用負担を増加させることになります。その仕組みを支える保険料は、現役世代の負荷となるわけです。そのため、不安だらけの日本の未来を悲観して、「子どもにつらい思いをさせるぐらいなら、いっそ産まない方が良い」といった考えを持つ人が、現実にいることは悲しいことです。

しかし、このまま少子化に歯止めがかからなければ、国の存続にも関わる、大きな問題となります。当然、高齢者に対する社会保障制度は、崩壊の道をたどらざるを得ません。お金だけでは支えられない問題です。

いつかは自分も体が思うように動かなくなり、人の世話になる。だから働ける今のうちに高齢者の人を支えていく。「お互い様」の心で支えあう、優しい気持ちを持つことが重要です。 
今後、試行錯誤の中で制度は改善されていくことになりますが、基本的には私が学んできた友愛の理念である「相互尊重・相互理解・相互扶助」の精神で、「共生」の社会を築いていくことが、少子・超高齢社会を生き抜く鍵になると思います。

いま一度、私たちの社会の基本単位である「家族」というもの、そして暮らしの基本である「地域」というものに、光を当てる必要があるでしょう。
単に、一制度における問題ではなく、すべてはこの社会の中で連鎖しているのです。

その上で「介護保険制度」の、時代に適った発展が必要となると考えます。

 


<< メッセージのトップに戻る


●国会事務所
自民党〒100-8982 
東京都千代田区永田町2−1−2
衆議院第二議員会館237号室
TEL 03−3508−7037
FAX 03−3508−3837

●名古屋後援会事務所
〒466-0833 愛知県名古屋市昭和区隼人町7−10 竹山ビル3F
TEL 052−839−0071
FAX 052−836−7207
メール mail@mawatari.info
URL http://www.mawatari.info/


Copyright(C)2005 Tatsuharu Mawatari All Rights Reserved.