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人間と自然環境のかかわりについて、古代ギリシャではすでに2400年もの昔に、アリストテレスとプラトンがその原理について説いています。「自然は原理そのものである」とか「自然界に不必要なものはひとつもない」といったような言葉を残しています。
エコロジー(生態学・生態環境)のエコの意味は、ギリシャ語の<oikos>「生活の場」という意味からきており、人間の生活が自然界へ与える負荷が、ひいては人類の滅亡を招くといった古代ギリシャの哲学が、現代のエコロジーの礎となっているのかも知れません。
人間が、我がもの顔で自然界に負荷を与える事をいさめた彼らが、現代の荒れ果てた地球を見たら、さぞかし嘆き悲しむことでしょう。プラトンの時代、地球全体の人口は800万人足らず。それでも自然環境のことについて考えていたとは、本当に恐れ入ります。 |
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自然界に対してわがまま放題の人類は、それがたたって、いまや存亡の危機に直面しています。現在の地球人口は約60億人。野菜や魚介類など、地球が供給可能な食料の限界がもうすぐそこまできています。人類を破滅に導くといわれる大量の生活ゴミや産業廃棄物・汚染物質など、人口の爆発的増加と工業の発展による地球への負荷は、この100年で一気に増加しました。
ここ最近の異常気象は、人間の排出した二酸化炭素や一酸化二窒素・フロンなどの温室効果ガスによって地球が温められる、温暖化の進行によるものではないかと云われ、今後100年の間に、さらに平均気温が2℃上昇するといわれています。あの氷河期でさえ、現在の平均気温より5〜6℃低かったことからすれば、大変な事態となります。
温暖化は地球全体の気温上昇だけでなく、海面の上昇、海流や偏西風の向きなどに影響があり、これらの変化に伴って、さまざまな気候の変化が現れます。降水量の減少によって砂漠化が進行する地域や、極端な集中豪雨による水害の発生、異常な熱波・寒波の到来など、その土地でいままで経験したことのない気象が現れます。
このような異常気象は、世界各地に多くの被害と影響を及ぼします。今年も、ヨーロッパでは異常な高温気象が続いており、乾燥による大規模な山火事の発生で、自然環境に甚大な被害が発生しています。
このような変化は人間だけではなく、動植物にも甚大な影響を与え、生態系すら変えてしまうことがあります。
ダム建設等による河川の形状変化や森林の伐採、魚介類や動植物の乱獲による生態系の破壊などによって、一年間に1000種類の生物種が絶滅し、あと40年で全生物種の4分の1が絶滅するといわれています。
この中に人類が入ることはないと思いますが、このままの勢いで自然の環境を破壊し続ければ、それに近いことはあり得ます。 |
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日本では1950年〜60年にかけて、「公害病」という言葉が新聞やテレビに頻繁に登場しました。イタイイタイ病(富山県)、水俣病(熊本県・新潟県)、四日市ぜんそく(三重県)などに代表されます。
高度経済成長の負の副産物である、企業や地域の排出した汚染物質によって、人や自然に与えた甚大な影響と被害は計り知れません。有機水銀やカドニウムを無処理のまま排出し続けた、利益を優先させた企業の倫理観。それを監視し、止めることのできなかった行政・政治の無能さ。しかし、このような実態はいまでも繰り返されているのです。
最近では、神奈川県藤沢市において、ある企業が排出した80gのダイオキシン事件があります。その毒性は、1gで85万匹のマウスが死んでしまうほどです。想像もつかない猛毒が川に流されてしまった勘定になります。日本でこれだけ大量のダイオキシンが検出されたのは、多分初めてのことだと思います。 |
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「のど元過ぎれば熱さ忘れる」では困ります。過去の反省に基づき、いまこそ「公害」・「環境汚染」を強力にチェックする機関を作らなければなりません。
例えば、環境Gメン制度の創設です。予告なしにいつでもどこでも、あらゆる施設に立ち入って、有害物質の測定権限を持つ、環境省の検査官<環境Gメン>をつくるべきです。そしてその罰則規定は厳罰を前提とした、厳格なものとするべきです。
また厚生労働省と環境省は協働して、子宮内膜症や乳ガン、精子の減少に影響するといわれている、環境ホルモンについての情報を徹底的に収集し、その危険性を一般の国民に対して周知徹底すべきです。
もうすでに使用禁止になったPCBやDDT・クロルデンなどの物質も含め、ポリカーボネイト食器のもとになるビスフェノールAや、工業用洗剤のノネルフィール、その他疑わしきものまで、その成分と影響をすべて公開すべきです。
いま、環境ホルモンとして1000種類以上の化学物質が疑われています。有害物質とわかった時点ですぐに製造を中止し、世の中からなくすことを心がけなければなりません。薬害エイズのように隠してしまったら、被害が拡大してしまうのです。全世界の人類にためにも、環境ホルモンなどの有害物質の研究をさらに進める必要があります。 |
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日本は、世界でもあまり例のない公害経験国として、国際的な環境保護のオピニオンリーダーにならなければなりません。
中国やインドネシア、マレーシアなど、世界で工業化が急激に伸展している国々に対して、その危険性の示唆や資料の提供をすべきです。
「情けは人のためならず」。自国のことだけではなくて、地球全体のことを考えていかなければ、環境問題の解決はありえません。
人類の生きる道の答えはひとつ。「自然との共生」を模索するしかありません。自然への負荷をゼロにすることは不可能でも、人体や環境に重大な影響を及ぼす有害物質を、少しでも減らすことが大事です。 |
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