まわたり龍治ホームページ
HOME ホーム メッセージ プロフィール 政策・信条 ニュース ブログ 後援会のご案内
委員会報告
馬渡龍治は国会において、環境委員会、文部科学委員会、法務委員会に所属し、特にそれらの分野での活動を主に、衆議院議員として働いています。
各委員会で、馬渡がどのようなテーマを推進しているのか。以下、委員会での馬渡の質疑とその応答をご覧いただきたいと思います。

環境委員会 H17.10.14
環境委員会 H18.3.24
環境委員会 H18.5.30
環境委員会 H19.2.23
環境委員会 H19.6.12
文部科学委員会 H18.2.24
文部科学委員会 H19.2.21
法務委員会 H19.10.24
予算委員会第四分科会 H18.2.28
予算委員会第六分科会 H19.2.28
 


環境委員会2005.10.14

○馬渡委員 自民党の馬渡龍治です。どうぞよろしくお願いいたします。

私は、実は、この環境委員会のほかに、希望して文部科学委員会に所属をさせていただきました。それは、これから環境教育というものが私たちの国にとって非常に重要なものになるんじゃないか、そのような観点から二つの委員会に入らせていただいたんですが、実は、私は、この人類の危機がもうすぐそこに迫っている、このまま人間がわがままし放題で環境破壊、汚染をしていけば、そんなに遠くない日にその危機のときがやってくるんじゃないか、そう思っております。そんな中で、子供たちにしっかりと環境教育をして、大人になったときに、しっかりと理性的な大人になってもらって、この環境というものを守ってもらいたい、そんな思いがあります。

そこで、一点目ですけれども、さきの環境委員会における大臣の環境行政についての考えの中でも、本当にわずかながらですが、触れておられました環境教育について質問をさせていただきたいと思います。

恥ずかしながら、私はこの十年ぐらいで環境問題に対して興味を持つようになりました。子供のころは本当に無知がゆえに、小学校のあの古い焼却炉に、ボランティアというか、放課後集めたごみ、その中にはビニールもプラスチックも入っていて、黒い煙がいっぱい出ていて、それを吸ってせき込んだことも記憶をしております。そのとき恐らくダイオキシンが発生していたんだろうな、それを思うと本当に申しわけない気持ちでいっぱいでありますが、今は、その焼却炉の性能も随分よくなったようで、むしろ食べ物から摂取するダイオキシンの方が問題となっているというように聞いております。

このように、子供たちが、その知識がなくて、一方では環境破壊に手をかしていたり、一方では環境汚染による被害者になっているのではないか、そのように思っております。ですから、こういう反省点も踏まえまして、これは文部科学省の担当になるんでしょうが、初等中等教育で環境教育をしっかりやっていただきたい、このような希望を持っておるわけであります。

今は、環境に対する意識も高まってきておりますから、その教材や、例えば教師、アドバイザーなどもしっかりと用意できるんじゃないかと思います。その中で、例えば昆虫や動植物だけじゃなくて私たち人類も、この大自然の中で生きているというよりも生かされている、その大自然は、先人から預かったものであると同時に、未来から借りている、借りているものだから大切にして次の世代につないでいく、こういった理念的なことから、そして、ごみの分別はなぜするのか、こういった日常生活にかかわることまで、環境教育という中でしっかりとやっていただけないかな、そのように思っております。

私は、小さいころに母親から、梅干しとウナギは食べちゃだめよ、このように教わって、いまだにそれがちゃんと頭の中に入っています。大臣は御飯のときにタラコとハムを一緒に食べたことはないですか。これは魚卵とか魚肉に多く含まれるのですけれども、タラコに含まれるジメチルアミンというのと、ハムの発色剤に使われております亜硝酸ナトリウム、これが一緒になるとNニトロソジメチルアミンという強烈な発がん物質に変わっていくんです。実は、サンマを焼いて、それと一緒にお漬物を食べると、同じような組み合わせで、その発がん性物質が胃の中でできることがあるんです。

ですから、こういったことを教育の中で子供たちに教えてあげる。いろいろなものが、なくすわけにはいかないので、こういったこともありますよという可能性をぜひとも環境省が中心になって調べていただいて、それをぜひ国民に知らしめていただいたらな、そう思っております。

フィンランドの環境自然学、それからギリシャ、ハンガリー、インドの環境学習、そしてウルグアイの環境教育など、既に環境の問題を教育に取り入れている国があります。日本はどうなんでしょうか。私は、国語、算数、理科、社会に加えて、環境という必須の教科があってもいいんじゃないか、今はこの時代だからこそ、それを必要としているんじゃないか、そのように思っております。

そこで、教育の問題は文部科学省ですが、諸外国の環境教育について、それから、この日本の環境教育はどうしていこうと思われているか、このようなところで環境省としての御意見をお聞かせいただければと、そう思いますので、よろしくお願いします。

○高野副大臣 お答えいたします。

議員の御指摘の、環境教育は大変重要だと思っております。

我々の環境についての基本的な考え方は、シンク・グローバリー、アクト・ローカリーということで、地球の温暖化の問題あるいは生態系の破壊、こういう地球規模の問題も、帰するところは、我々日常のライフスタイル、そこに原因があるということから、子供のころから身近なところで環境保護のためにどういう行動をすべきかということは、まさに教育の問題でありまして、我々としても、環境教育の重要性というのは十分認識しているところであります。

環境省としまして、外国の環境教育についてすべてを把握しているわけではありませんが、若干調べたところでは、韓国については、これは小学校で汎教科学習として実施をしております。中学、高校は選択教科になっております。それから、アメリカは各州政府が環境教育に責任を持つ。これはドイツも同じであります。そういう中で、例えばペンシルベニア州では、環境とエコロジーという独立の教科、これを持っております。フランスそれから中国は、日本と若干似ておりまして、環境教育は教科としてはやっておりませんが、各教科の中で環境を教えているというのが現状でありまして、国によってさまざまな方法で環境教育が実施されているというふうに認識をしております。

それから、我が国としましては、昨年の九月に環境保全活動・環境教育推進法に基づく基本的な方針を閣議決定いたしました。そして、環境教育の推進方策等について定めたところであります。

環境省としては、この基本指針に基づいて、実際の学校の現場で使用されている環境教育指導資料、これでありますが、その改訂等に協力をしているところであります。学校における環境教育の推進を支援しているところであります。

それから、本年度から、学校や家庭に焦点を当てた新規事業として、これは環境省の事業としまして、家庭における環境教育を推進するための我が家の環境大臣事業、これも全国的に展開をしております。

それから、地球温暖化防止のための学校等エコ改修・環境教育モデル事業等、これも学校教材の作成等を実施しているところであります。

今後とも、文科省と連携をとりながら、学校、家庭、地域等、あらゆる場における環境教育の推進に努めてまいりたいと思っております。

これは私の持論でありますが、日本の憲法には環境という言葉は入っておりません。教育基本法の中にも環境教育というのはうたわれておりません。私は、改正の議論の中で、平和教育とか民主教育とか人権教育、こういうものに加えて、環境教育というのをきちんと明示的に入れたらいいんではないかと思っていますし、学習指導要領の中にも環境教育というのをきちんと入れたらどうかなと思っております。

以上であります。

○小池国務大臣 私も、環境教育というのは極めて重要だと考えております。今回の最初のごあいさつのところ、四文字しか入っておりませんけれども、意外と気合いが入っておりますので。

今御紹介いたしました我が家の環境大臣事業、これは、私は、日本じゅうに百万人の、特に子供たちを中心として環境大臣をつくるということを目標にいたして活動してまいりました。現時点で、大体七十万までいったということでございます。一人一人が、馬渡家で一人環境大臣を決めていただく。お子さんがいいかなと思うんですが。奥様は多分もう既に財務大臣をやっておられると思いますので、子供さんに環境大臣をしていただいて、そこで子供さん自身が学んでいくということが、次の世代にまさにいい形でバトンタッチできるのではないか、このように考えているところでございます。

○馬渡委員 それじゃ、文部科学省の方からもそのお考えをお聞かせいただければ。

○山中政府参考人 環境教育の取り組みについてお答えしたいと思います。

現在、我が国の小中学校では、例えば、中学校の理科でございますとか社会の公民でございますが、そういうところで地球環境、資源エネルギー問題を取り上げる、あるいは、理科の中で、自然環境を調べて環境保全の重要性について取り上げるといった形で、環境について各教科の中で取り上げております。

また、アメリカ等の例もございましたけれども、現在、総合的学習の時間というものが中学校、小学校、高等学校と設けられておりまして、ここで、いろいろな教科を横断するような、そういう課題を取り上げるということが実施されておりまして、現在、公立の小学校でございますと七五%、あるいは公立の中学校でございますと五三%の学校で環境を取り上げまして、実際に近くの里山の下草刈りをしてみる、あるいは炭焼き体験をするといった体験活動を通じながら、環境についてしっかりと考え、今後の将来を担っていく子供たちがしっかりと環境を大切にしていくという心をはぐくむという教育を実施しているというところでございます。

教育の中でもしっかりと環境について取り上げさせていただきたい、環境教育も充実していきたいというふうに考えております。

〔委員長退席、加藤(勝)委員長代理着席〕

○馬渡委員 大臣、副大臣の本当に力強い決意をお聞きして、期待をしております。

さて、いろいろ質問したかったんですけれども、もう時間もないので、大臣にお尋ねします。

これはリーダーシップのことについてなんですが、アメリカの全州でよきサマリア人法というのがあるのを御存じだと思うんです。これは、善意で人を助けたときに、過失があってもそれは問われない、そういった法律なんですけれども。ルカの福音書の中にそのことが、云々が書いてありますが。実は、刑罰では、疑わしきは罰せず、これが原則であります。でも、私は、環境においては、疑わしきは使わない、安全が確認されるまではそれは規制をしていく、この精神が必要じゃないかなと、そう思っているんです。

実は、検証がなければ、結果がなければだめだというのであれば、今いろいろな疑わしきものを使っていて、これから先、やはりだめだったということであったら、もう手おくれです。例えば、温暖化のことに関しても、実は、二酸化炭素が直接影響を及ぼしているかどうかという科学的根拠はいまだにないように聞いております。ところが、世界じゅうの科学者たちが、これを削減しなければ、温暖化に対して、今後、人間として削減していく気持ちを持たなければ大変なことになるぞと。そこから、今、全世界が挙げて、日本もそうですが、CO2削減に対して頑張っています。

先ほど坂井委員からも話が出ました、シーア・コルボーンさん、あの本を読んで私もびっくりしました。ただ、この間の環境省の研究調査の結果では、環境ホルモンに関しては、今まで言われていたものが、実験において影響はない、むしろ、食物によるダイオキシンの被曝というのか、これが心配だという話を聞きましたが、そのコルボーンさんの話を申し上げると、正当な判断を下すにはぜひとも確かな証拠が必要だと言い張る向きには、永遠の待ちぼうけがあてがわれることになる、現実の世界では、人も野生生物も数十種類の汚染物質に暴露している、こうした化学物質は協調作用や拮抗作用を複雑に繰り返しており、暴露量よりも暴露する時期の方が重要になる場合もある、複雑きわまる現実にあっては、厳密な因果関係をとらえることなど望むべくもないのだ、こういうふうにおっしゃっているんです。

そこで、私は、今食品のことに関しては食品安全委員会がされていると思うんですけれども、もっと環境省がその上に立って、総合的に、人体に悪影響を及ぼすようなことを取り上げていただきたい。例えば、化学物質規制委員会みたいなものをつくって、そこで、専門家が数十人いて、これは疑わしいんじゃないか、その意見がある程度の数を超えたときには規制をしていく、そして、先ほど申し上げたサマリア人法にちなんで、善意でこれを規制した場合には、政府やその関係省庁は賠償を負わないという免責条項を入れるというような法律を目指してみてはどうかな。そうすれば、今回のアスベストのようなことも起こらなかったと思いますし、これから似たような事件も起こらない。これを予防という意味でやれるんじゃないか、そう思っております。ここの点について、大臣にお伺いしたいんです。

それからもう一つ。実は、日本の国が誇る世界で唯一の白保のアオサンゴ。これは、環境大臣は、新石垣空港整備事業に係る環境影響評価書に対する環境大臣意見をことし四月に出されております。これによって、事業者である沖縄県も、その工法をいろいろ工夫して、そこに生息する幾つかのコウモリ、そしてサンゴ礁を守っていく方向に進んでいるようなんです。

私は、ことし六月に、大臣が物すごいリーダーシップをとって、ブラックバスを特定外来生物として指定されたことに対して本当に感激をしました。ですから、今後も、この空港に対してもそうですけれども、この日本の国の自然を守っていく、私たち国民の命を、健康を守っていくために、ぜひとも強力なリーダーシップを引き続き発揮していただきたいと思います。

そして、自然環境を守るために、後世に残していくためにも、やはり事後の評価というのが徹底しなきゃいけないと思います。できた後は知らないじゃ困ります。ですから、今後、事後の保護策の充実や戦略的なアセスメント、こういったものを含めて、多分大臣は御活躍いただけるんじゃないかな、そのように期待をしておりますので、ぜひとも大臣のその熱意の一端をお聞かせいただきたい。

以上でございます。

〔加藤(勝)委員長代理退席、委員長着席〕

○小池国務大臣 幾つかまとめて御質問があったかと思いますが、最初の化学物質などについての問題でございます。

アスベストのこれまでの過去を振り返って検証してみますと、やはり何といっても予防的なアプローチが欠けていたということを大いに反省しなければならない。世界的にも、九二年のリオ宣言で、予防的アプローチ、プレコーショナルアプローチという言葉が出てくるわけでありますけれども、しかしながら、まさに、疑わしきはというその段階からの規制ということができなかったということは、大いに反省すべきところがあろうかと思います。

現在の環境基本計画についても、先ほど申し上げた予防的方策の考え方に沿って化学物質対策を進めると既に明記をされているところでございまして、いわゆる化審法に基づいて、新たに製造、輸入する物質については事前に安全性の審査を行うなど、予防的な取り組みを行っているところでございます。

それから、いわゆる環境ホルモンの問題についても、悪影響が明確でない段階で影響評価試験を積極的に実施するといったような、予防的な取り組みの観点から科学的な知見の充実に努めるということでございます。

それから、もっと環境省がリーダーシップをとって、いわゆる規制委員会をつくったらどうかということでございますが、実は、今回のアスベストに関しての関係閣僚会合で、アスベストの問題にも対応することは当然でありますけれども、同じ考え方によって、関係省庁の局長級ですけれども、人体に影響のある化学物質に関する関係省庁連絡会議を設置しようということになりました。つまり、アスベストのときに幾つかの反省点がある、であるならば、今後起こるかもしれない化学物質に対しても既に今からきちっと連携をとっていこうよということでこの設置がされたところでございます。

二番目の自然保護の問題でございますけれども、新石垣空港の際には、やはりコウモリなど希少種をどうやって守っていくかということに十分心配りをいただくということ、これもこれまでに空港の設置場所についての長い長い御議論が、党内そして党外からも、長い長い歴史があったわけでございますけれども、こういった環境重視ということを踏まえた上での今後の運びとなろうと思っております。

自然は一度壊すのは簡単ですけれども戻すのは大変であるということを心して、これからも自然保護にも当たってまいりたいと考えております。

○馬渡委員 ありがとうございました。

大臣のそのような力強い抱負、熱意の一端をお聞かせいただいて、私も大変うれしく思っております。今後とも、その実現のために、与党の一員として微力ながらもバックアップをさせていただく決意をいたしまして、きょうの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

ページTOPへ

環境委員会  2006.3.24

○馬渡委員 自民党の馬渡龍治でございます。

 大臣、よろしくお願いいたします。それから、きょうは深野審議官、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 きょうのニュースで、グリーンランドとか南極の氷が解けて、今まで考えていた以上に海面上昇のペースが速まっているというショッキングなニュースがありました。百年間で一メートル以上になって、将来的には四メートルから六メートル海面が上がってしまう。これも温暖化が原因だと思うんですけれども、昨年のアメリカのハリケーンや二〇〇三年のフランスの熱波、世界じゅうで、いろいろなところで本当に異常な気象が起きていて、多くの方がその被害に遭っている。

 ですから、私たち一人一人がこの地球温暖化防止に向けて頑張っていく、日本の国としてそれを世界に知らしめていく必要があろうかと思いますが、このたび議案になっております地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正するこの法律案というのは、いわゆる京都メカニズムの活用のためのインフラを整備する法律だと思います。

 いわゆるクレジット取得制度を構築していく上で、それをしっかり整えておこうということだと思うんですが、ここで一つ気をつけなきゃならないのは、これは私は特に考えているんですけれども、この京都メカニズムというのはあくまでも補助的なものであって、私たちの国、国民一人一人がこの温暖化を防ぐために頑張っていこうということで、その積み重ねによって、本来ならば京都メカニズムを使わなくても達成できるぐらいの勢いを見せなきゃいけないと思うんです。

 そこで、前に、我が国は世界に冠たる環境先進国家として、環境と経済が好循環する社会を形成し、地球環境温暖化問題で世界をリードするとの決意があったと思います。確かに、京都議定書の京都という、私たちの日本の国の千年の都、この名前を冠しているわけですから、これはもし約束が達成できなかったら世界じゅうで恥をかいてしまう、日本の国としての信頼を失ってしまうと思いますので、確実に達成をしていかなければならないと思います。

 そこで、小池大臣にお伺いいたします。

 自主的な手法とか規制的な手法、経済的な手法とか情報的な手法など、いろいろ合わせて総力でこの対策を今行っているところであろうと思いますが、これについて今後どのように展開していくおつもりであるのか、大臣の御所見をぜひお聞かせください。

○小池国務大臣 御指摘のように、今回の法改正でございますけれども、京都メカニズムのシステムを動かすための法律改正でございます。そしてまた、それを補完的な意味に置くべきであって、より必要なことは国内でしっかりとこの温暖化対策を進めるべきであるという御説もそのとおりだ、このように思う次第でございます。

 また、地球温暖化対策の推進でございますが、先ほどのグリーンランドなどの氷山がばたんと倒れるシーンなどはよくテレビなどでも報道はされますけれども、何かまだ人ごとのように思ってしまうという傾向があるわけでございます。

 昨年、クールビズを皮切りにいたしまして、地球温暖化対策ということを一人一人のことであるということでキャンペーンを始めさせていただきました。今後ともこういった国民運動をしっかりと広げて、そして、地球温暖化の防止はみずからがまずスタートするんだというような共感を国民の皆様一人一人にお持ちいただけるような、そしてまた共感を抱くと同時に行動に移していただく、そういう流れをつくってまいりたいと思います。

 講演会、シンポジウム、パンフレット、DVDなどあらゆる方策を使いまして、この地球温暖化防止への協力の呼びかけ、みずからが始めるんだ、そういう思いを国民の皆様方と共有していきたい、このように思っている次第でございます。チーム・マイナス六%というのも、まさに一人一人が集まってチームになればその目的はかなうんだ、目標に近づくんだということを皆さんでその思いを共感していくという、これが大きな目的でございます。

 こういった形で、国を挙げて、まさに国そのものがチームになって地球温暖化防止に取り組んでまいりたい、最大の努力をしてまいりたいと考えております。

○馬渡委員 いろいろやってみたけれどもだめだったということは許されないことだと思いますので、ぜひ全力を挙げて、総力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。

 そこで、きょうは経産省の深野審議官にもお出ましをいただきましたが、経団連として自主行動計画を定めて、皆さん方、本当に物すごい努力をなされておられることには心から敬意を表します。

 ただ、私が思うに、目標達成計画という中の経団連の自主行動計画というのが七割とか六割とか言われているんですけれども、例えば、経団連に属さないものも含めて工場全体で見ると九〇年度比で〇・八%にとどまっていて、目達の工場についての目標八・六%には物すごいギャップが現時点であります。その中で、しかも、それに加えて、本社ビルなどの事業所なんかも含めると七・六%増加していて、これから六千七百万トンの削減が必要だということなんですけれども、そこで、経団連が定めた自主行動計画について、現在の状況、そして今後の見通しについてお伺いしたいんですけれども、よろしくお願いします。

○深野政府参考人 お答えをいたします。

 経団連の自主行動計画でございますけれども、御案内のとおり、この計画には鉄鋼、化学、セメント、紙パルプといった非常に二酸化炭素の排出量でも大きな業種をカバーしておりまして、京都議定書の目標達成計画におきましても、産業・エネルギー転換部門の対策の中心的役割を果たすものと位置づけられているところでございます。

 したがいまして、その進捗状況につきましては、これは毎年私どもの審議会でフォローアップを行っておりまして、大学のあるいは研究機関などの外部の有識者、専門家から成る小委員会、さらには業種ごとの七つのワーキンググループを設置して評価をしているところでございます。

 ことしは一月にフォローアップを行っておりまして、その状況について申し上げますと、まず、製紙業でございますが、既存の目標を達成した上で、さらに新たな高い目標を設定して、新しい目標においても目標達成可能な範囲にある、そういう評価になっております。さらに、石油精製業、化学工業、自動車工業といった十五業種が目標を既に達成しており、十分に達成が可能であるという評価になっております。

 一方、現時点でまだ目標に達していない業種もございます。電機・電子機器製造業など八業種につきまして、目標は未達でございますけれども、順調に改善傾向にあって、十分に達成可能、そういう評価になっております。一方、電力、鉄鋼など六業種につきましては、目標が未達でございます。今後業界が予定しております省エネルギー投資など対策をさらに十分になし遂げることによりまして目標達成が可能な範囲にある、そういう評価になっておりまして、現時点で目標達成は困難であるという評価になっているところはございません。

 ただ、目標達成につきまして、その蓋然性あるいは透明性を高めていくためにきちんとフォローアップをしていく、さらには、業種によっては、これは鉄鋼とか電力などでございますけれども、仮に目標が達成できない場合には、自主的に京都メカニズムの活用もするといったことも検討するということになっておりまして、そういったことを通じまして、今後ともきちっとフォローアップをして、何とかこれが達成できるように努力をしていきたいと考えております。

○馬渡委員 最後、二〇一〇年が終わって、お金で片をつけるようなことにならないように、ぜひともしっかりとしたチェックをしていただいて進めていただきたいと思います。

 昨年、原油が高騰したときに、ガソリンの値段も当然上がりました。ところが、消費量が落ち込まなかったことを取り上げて、環境税を導入してもこれと同じようなことで効果がないんじゃないかということを経済産業省の方から聞いたことがあるんですが、今でもそういったお考えをお持ちなのか、お聞かせいただけますか。簡潔にお願いします。

○深野政府参考人 お答えをいたします。

 環境税の件でございますけれども、まず、私ども、京都議定書の目標達成計画におきまして、今、この排出量の削減をするためにいろいろな施策が講じられております。したがいまして、これをまず着実に実施していくということが大変重要であって、また、目標達成計画上も、それがどういうふうに行われているかということをきちっと評価するということになっております。

 したがいまして、まず、こういったことについて十分評価をする、そういった上で、さらに目標達成のために一体何が最も効果的な手段なのかということを十分検討を行っていく、そういうことが必要であるというふうに考えておりまして、環境税につきましては、目標達成計画の中で総合的に検討を進めていくべき課題ということになっておりますけれども、私どももそのように考えております。

○馬渡委員 ちょっと私の質問と答えがずれたかなと思うんですけれども、原油が上がったり下がったりしたことによって、例えば、車を買いかえたり、ハイブリッドにしたり、排気量を下げたりということはなかなかしないと思うんですね。私は、先ほど申し上げたように、日本の国が環境先進国として世界にはっきりとアピールするためには、これを必ず達成しなきゃいけない、お金で最後に排出量を取引してやるんじゃなくて、ちゃんと削減の方向で頑張っていく姿勢を見せる、それには、国民一人一人の意識を高めていく上で、環境税というものが大切だと認識をしております。

 そこで、これは二〇〇四年の十一月四日の日に、これは質問じゃないです、私の意見だから聞いておいてください、経産省の方。当時の製造局化学課からメールが出ていて、環境税反対についての運動のお願いということで、中には、選挙区の議員に対して、工場関係者から環境税反対の陳情を行うことと。そのときに、十日に、きょういらっしゃっていないですけれども、たしか、竹下政務官もその一員だったと思います、増原代議士も一緒になって、若手の環境税を考える会を結成しようという動きがあったのを私もそのとき記憶をしておるんですが、それに向けて、出ないでくれという陳情をしたということを聞いたことがあります。

 当時、中川大臣は、これは適切じゃなくて厳に慎んでいかなければならないという発言をされて、これが翌年、五年の二月十五日の日の予算委員会で議事録に残っているんですけれども、実は私、小泉チルドレンと言われている新人議員です。昨年の十一月に経団連との懇親会があるよといって全員が呼ばれたことがあるんですよね。ちょうど税調の前だったので、私はすごい勘が働いて、ああ、これは環境税のことを言われるんじゃないかなと同僚に言ったことがあるんです。そこに呼ばれて、結局、案の定、環境税に反対しております、だから皆さん御理解くださいというのがまず一つありました。

 それから、次の日に、十一月十一日の日に私が名古屋に帰ったときに、ある大きな会社の支社長さんが会いたいと言うのでそこに行ったときに、私どもは環境税に反対をしております、ですからぜひ御協力くださいということをおっしゃった後に、例えば、パーティーなんかをなされたときには御協力も申し上げますというような誘いがありました。それで、私は、実は十一月十四日に私の政経パーティーを控えておったんですけれども、そこは意地でもその件は頼まずに、私は環境税賛成でございますとはっきり言ったことがあるんです。

 実は、これは何を言いたいかというと、これからの産業というのは、環境保護の意識が高くて、そして利益を上げていくことを車の両輪で企業というのは考えていかなきゃならないと思うんです。ですから、環境税を入れると、例えば税金を転嫁できないとか、例えば国際競争社会に負けてしまうとか、空洞化が起こるとかというような話というのは、私は物すごく近視眼的な見方じゃないかなと。これから人類が長く生きていくためには、やはりその土台である環境を守っていく。今いろいろな企業が、もういろいろなパンフレットを見ると、環境に対して取り組んでおりますという文言が入っております。ですから、私は、経済産業省の皆さん方が、経済と環境が共生するためにいい環境税というものができないかなと思っていただくところから日本の国が環境先進国の第一歩を踏み出していくんじゃないかな、そのように思っているわけであります。

 ところで、この環境税が効果があるとかないとかいう議論が前にありましたので、ある、ないで結構ですから、環境省の方、もう既に実施をしている国で、環境税を実施して効果があったかないかというのをお答えいただきたいんですけれども。

○田村政府参考人 お答え申し上げます。

 諸外国でございますけれども、一九九〇年ごろから、地球温暖化防止の観点から、これはさまざまなタイプの環境税が導入されてきているものと承知をいたしておりまして、具体的には、フィンランド、ノルウェーといった北欧諸国、あるいはオランダで導入され、また、最近では、九九年でございますが、ドイツ、二〇〇一年イギリスといった欧州主要国でも導入されてきております。

 いずれも各国が置かれている経済、財政、社会状況に応じて、それぞれにふさわしい制度がさまざまな議論の中で選択され導入されてきているものと承知しております。具体的な効果、特に今御質問のコンテクストでいえば、やはり二酸化炭素の削減効果ということだと思います。それぞれの国におきまして、例えば価格弾性値等を用いまして、その具体的な評価がなされ公表されておりますので、一、二、事例だけ申し上げますと、例えばフィンランド、炭素税が導入されまして、それによる削減量、これは九八年時点でございますが、総排出量の約七%、四百万トンのCO2が減ったという推計がされております。ノルウェーでございますが、これは九九年の数値でございますが、炭素税によるCO2の排出削減効果は総排出量の二・三%、そのような推計がそれぞれなされているところでございます。

○馬渡委員 今の答弁で、効果があったというように私は理解をするんですけれども、これは決して経産省の深野審議官に文句を言っているわけじゃなくて、いろいろ今まであったけれども、これから日本の国として、世界に環境先進国として技術を売って、これが将来的に日本の財政を支える一つの産業として世界に活躍できる可能性があるもので、そこのところを含めていろいろ前向きに御協議いただけないかなと。

 時間もないので急いで読みますが、実は月尾嘉男先生の本を私はいつも読んでいるんですけれども、この中の「拡大、拡張、増大、増加こそが進歩であり発展であるという理念は早急に見直さざるをえない。それでは転換する方向は何処かということになるが、それは拡大ではなく縮小、増加ではなく減少、拡張ではなく撤退である。 このような言葉は、過去には失敗を表現するものであったが、もうしばらく人類が生存するためには必須の言葉であるという哲学や理念を構築することを要求されているのが現在である。」という言葉を受けて、私はやはり、二重、三重にしっかりとこの目標を達成できるようにいろいろな方策を総動員してやっていく上で、環境税というものが私の意見としては必要だと思うんですが、これに対して大臣はどのようにお考えか、お答えいただきたいと思います。

○小池国務大臣 京都議定書の我が国の約束というのは、第一約束期間の間に六%、九〇年と比べて下げなければならない、削減しなければならない。現実を見ますと、七・四%増、現時点でそういう数値となっているわけでございます。

 このためには、あらゆる政策手法を総動員して、そして国民も企業も皆が参加したすそ野の広い取り組み、そして実効ある成果を上げていかなければならない、その意味では、環境税というのは有効な政策手段であるということは言えると思います。

 また、環境税の理解は着実に歩みを進めているということだと思っておりますし、国民の皆様方、それから、きょう経産省のことをおっしゃっていますけれども、関係省庁、産業界、協力しながら、よりしっかりと御理解を得られるように、また日本のマータイさんと呼ばれる馬渡議員とも、ともにこの地球温暖化対策に取り組んでまいりたい、このように考えます。

 ありがとうございます。

○馬渡委員 ありがとうございました。以上で質問を終わります。

ページTOPへ

環境委員会  2006.5.30

○馬渡委員 自民党の馬渡龍治でございます。

 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案に関して質問させていただきます。

 きょうの資料、何枚か写真の入っているものがあるんですけれども、これは皆さんにお渡しするともったいないので、回して読んでいただきますように。内容については、猟犬がハンターから散弾銃で撃たれてしまったレントゲン写真と、とらばさみにかかって死んでしまったオジロワシの写真なんですけれども、後でぜひごらんください。

 いよいよこの六月一日から、昨年改正されました動物愛護管理法が施行されることになりまして、関係する方々は大変期待をされていると思います。その中には、やはり動物を大切にして人と共生を目指していくという理念が根本に盛り込まれているものだと思いますが、今回この委員会で審議されますこの鳥獣保護法についても、やはり同じような理念を持って、動物愛護管理法と鳥獣保護法が整合性があるようにしなければいけないんじゃないか。中央環境審議会では、「鳥獣は自然環境を構成する重要な要素の一つであり、国民共有の財産である」とも述べております。ここのところをお聞かせいただけないでしょうか。

○南川政府参考人 お答えいたします。

 鳥獣保護法、動物愛護管理法でございます。今、環境省の私どもの局におきまして一体として所管をしております。元来、この動物愛護管理法は総理府に属しておりましたけれども、やはり野生生物の問題と愛護動物の問題を一体として考えることが適当だということで、環境省が設置の際に一体的に所管することになったわけでございます。

 六月一日から、先生方の大変な御尽力でできました改正動愛法が施行されるわけでございます。私どもは、そういったことも十分留意しながら、この鳥獣保護法についても運用を考えていきたいと考えております。

○馬渡委員 そこで、動物を守る、鳥獣を守るというのは、一つは、同じ動物の仲間である人間も共生していかなきゃいけない。片方で、人が生活している以上は、必要最低限、動物の命を奪ってしまうことがあるわけです。

 ここで、まず鳥獣は国民の共有財産であるということでありますから、この鳥獣を適切に保護管理していく責任というのは国にあると思うんですけれども、そこのところはいかがでしょうか。

○南川政府参考人 御指摘のとおり、国の責任は大変重いと感じております。国の役割としては、直接には国際的または全国的な鳥獣保護の見地からの鳥獣保護区の指定あるいは希少種に関する捕獲許可などとなっております。

 ただ、その他、都道府県が一般的に責任を負うもの、例えば、一般鳥獣の保護管理、狩猟制度の運用につきましては、地域ごとの鳥獣の生息状況等に応じるところが多うございます。したがって、これは法的には都道府県の自治事務というふうになっておるところでございますけれども、私どもとしては、指針、基準を示して、技術的な指導助言を行っているところでございます。

 私ども国としては、都道府県と十分な連携の上で進めていきたいと考えております。

○馬渡委員 そうなると、例えばけがをしたり病気をして保護された鳥獣、これを助けたいと思ったときには、どこに連絡をすればいいんでしょうか。そして、それにかかる費用というのは国が責任を持ってやっていただけるのか。今のところどういう形になっているのか、教えていただきたいと思います。

○南川政府参考人 傷を負ったり病気のいわゆる傷病鳥獣でございますけれども、これは、私ども、基本指針の中で、都道府県が設置する鳥獣保護センターを中心として、地元の獣医師会と連携をしながら対応していただくということになっております。この鳥獣保護センターでございますけれども、全体としまして二十四都県三十五施設が運営されておるところでございます。

 私ども、できますれば、こういったものを、例えば設置を義務づけてそれを財政的に支援するということをしたいわけでございますけれども、残念ながら、現在の三位一体改革の中で大変それ自身は難しいわけでございます。

 したがいまして、私どもとしては、傷病鳥獣から収集すべきデータ項目の基準の作成とか、そしてデータを収集、分析して得られたその鳥獣の回復のためのデータとか、あるいは鳥獣の生息状況に関するデータというものを提供して、都道府県の取り組みを側面から支援していきたいと考えておるところでございます。

○馬渡委員 そうなると、国が都道府県にある程度お願いをして、その鳥獣保護のためのセンター、今四十七都道府県のうちの約半分の設置ということになります。私がなぜこの質問をしたかというと、これから続くんですけれども、やはり国としての強いメッセージを発信していただきたい。特に、次の質問に関連することなんですけれども、やはり人が生きていくために、異常にふえすぎてしまった鳥獣による農林業や自然植生への被害がすごく多発しているというのがこちら側であります。

 今回の改正の一つとして、網とかわなの免許を分けて、それに対応してわなの免許を取りやすくして被害への対策をしていこうという趣旨があると思うんです。ということは、このわなの免許が取りやすくなれば、当然全国で、至るところでわなが仕掛けられる、その数が多くなっていく。今、住宅街に近接したそういった畑とかがいっぱいあるでしょうから、ちょっと入っていったときにわなにかかってしまう。動物だけではなくて、人もその被害に遭ってしまう可能性が多いんじゃないか。ですから、国として、ここには仕掛けてはいけない、またはその仕掛けるわなも、これはいけない、これは許す、そういった意思を、都道府県任せではなくて、はっきりと表示していただきたい。

 ですから、安易にわなを仕掛けていけば、当然人にも生態系にも悪影響を与えていくわけでありますし、やたらめったらかけたとして、残されたわなで、放置されたわなで、その山林に入ったときに事故に遭ってしまった例が、ほかのこともありますが、この八十二ページの中にかなりの例が載っていると思います。わなの免許を取りやすくして設置する数がふえれば、当然この事故の事例も、よっぽど対策を講じないと、もっともっとふえることになろうかと思います。

 私は、そこのところを、例えば設置の制限地域を設けて、住宅地や公園、子供の通学路は当然のこととして禁止できることになっておりますが、これは、現行の銃の制限ないし禁止区域と重なるんでしょうか。

 しばしば住宅地などでとらばさみが仕掛けられていて、飼い猫、飼い犬がそのわなにはまってしまう、かかってしまうということも聞いております。であるならば、今回の改正で、住宅地に仕掛けられるとらばさみは違法ということになるんでしょうか。

○南川政府参考人 幾つか質問があったと思います。

 まず、考え方でございますけれども、私ども、今回の改正におきまして、確かに、わなと網の免許を分離するという大きなねらいは、高齢化する狩猟者の問題に対応するために、わなの免許をもっと取りやすくしたいということで分離するということで、イノシシ、シカなどが被害を及ぼした場合に、よりとりやすくしたいということがあります。

 ただ、当然ながら、それによって一方的にわながふえればいいということではございませんので、そのために、御指摘のように、わなの設置を制限または禁止できる制度というものをつくりましたし、また、わなを置いた場合には必ず、よく目立つ形で氏名等を明らかにしたものをつけるということで、より違法のわなが設置できないような仕組みをつくっておるところでございます。

 また、もちろん、わな、網の免許を区分した場合には、知識がその分少なくて済むわけですから、その必要な専門性あるいは技術の向上が図れるようなわなの研修というものをしっかりやりたいと思います。

 それからもう一つは、わなを置く場合に、やはり錯誤捕獲ということはあり得るわけでございます。委員からも御指摘がございましたけれども、錯誤捕獲の場合に致命傷を負わないようなことが必要なわけでございまして、とらばさみにつきましては、例えば、現在でも内径が十二センチのとらばさみは使用禁止とか、のこぎりの歯の形をしたとらばさみは使用禁止とか、構造基準を決めておりますけれども、よりこれをきめ細かくした上で、例えば、そのとらばさみであればソフトキャッチ化でゴムがついたものにするとか、それから、くくりわなであれば食い込まないような線径が太いものにするとかストッパーつきにするとか、そういったことも講じてまいりたいと思っていますし、とらばさみは使用禁止にするということも検討していきたいというふうに考えております。

 それから、この制限地域でございますけれども、当然ながら、銃猟禁止区域等と重複すると思います。ただ、御指摘のとおり、住宅地にわなを置くということについては余り想定されませんので、できれば、都道府県知事さんともよく相談をしますけれども、広範にこういった規制地域が設定されまして、当然それが制限されれば、そこにとらばさみを置けば違法になるわけでございますので、そういった残念な出来事が起きないような措置ができるだけ講じられるように努力をしていきたいと考えております。

○馬渡委員 できればとらばさみは、私は全面的に禁止をしていただきたいなと思っているんですね。それは、イノシシをとるとらばさみに小さな犬や猫がかかったときに、幾らソフト化しても足の骨に与える打撃は相当なものがあると思いますし、それから、先ほどお配りしたあの資料の中で、オジロワシが、これは木の高さ四、五メートルのところにかかっていたというんですから意図的にねらったんじゃないかと思うんですけれども、これが死んでしまったんですね。

 それから、ツシマヤマネコ、今個体数が数十だと思いますけれども、これの三匹が、たしか二〇〇二年にとらばさみにかかって死んでしまっているんです。だから、地球の人口に例えると、地球の人口でアメリカの国民が死んでしまったぐらいの比率ですよね、八十分の三ぐらいでしょうから。だから、かすみ網がなぜだめかというと、あれは混獲というんですか、何でもかんでもとってしまう。それは、かすみ網は量が多いですけれども、やはりとらばさみというのも混獲になると思うんですね、何をとるのか決められない。

 それから、くくりわなというのがあるんですね。これはかかった動物は逃げれば逃げるほどどんどん締まっていって、最後は直径数センチまで絞られて体が半分にちぎれそうな犬が助かったことがあるんです。クマなんというのはこれで大体手首壊疽、壊死で落ちてしまったり。だから、例えばイノシシとかシカを対象にくくりわなを仕掛けるんだとしたら、それは当然ある直径の中で捕獲ができるわけですから、例えば、何センチが適当か私はわかりませんが、仮に二十センチのところでストッパーがきくようになっていれば、それ以上締まって残虐なことが起こらないようになると思います。二十センチだったらウリ坊は逃げられますから、ウリ坊は逃がしてあげて、ウサギだとか犬や猫が逃げられるし、そういった指導を国の意思でぜひともはっきりやっていただけないものか、そう思います。

 それから、同じく写真を載せていただいたんですが、今回のこの鳥獣保護法がきちんと運用できるようにするためには、ハンターの法を守るという精神、マナーもやはり国の方からしっかり指導していただけないか。猟期が終わると猟犬を捨ててしまうんです。

 現にここに、茨城県の動物指導センターからのチラシがあるんですけれども、「毎年、狩猟期間が終了すると飼主不明の猟犬が多数出没するようになり、動物指導センターに困りごと相談がふえるようになります。これは、狩猟中に飼主からはぐれ、飼主の元に戻れない犬が大部分を占めています。」と書いていますが、このすぐ次の行に、「また、狩猟期間後に、捨てられたり、故意に置き去りにされたと思われる犬もあります。」と。これはかなりあるらしい。

 ところが、もっとひどいのは、猟が終わって、さあ御苦労さんと褒めてあげたいのに、このように体に向けて散弾銃を撃ち込んで殺してしまうという心ないハンターがいるんです。たまたまこの犬は本当に命からがら地元の方に助けていただいて、今、回復したそうなんですけれども、こういったことも含めてぜひ国が強く指導していただきたい、そう思いますが、そこのところをお答えいただけますか。

○南川政府参考人 お写真見せていただきました。確かにひどい扱いだと思います。

 それで、制度的には、銃器を使用して狩猟を行う人の場合は必ず銃猟免許の取得が必要になります。そうしますと、その方が銃を扱うときには銃刀法の適用があるわけでございます。その人が狩猟または有害鳥獣駆除以外の目的で発砲するということであれば、それはその銃刀法に違反するということになります。また、その飼い犬でございますので、動物愛護管理法におきまして、愛護動物をみだりに殺したり傷つけるということは残虐行為になるわけでございますので、当然ながら動物愛護管理法にも違反するということでございます。

 私もきょうの先生の御指摘で初めてこういうことを知りましたけれども、こういった法令をきちんと遵守していただくということで、ハンターのモラルの向上にぜひとも努めていきたいと、強く私ども、直接また間接にそういったマナーの向上を要請していきたいと考えております。

○馬渡委員 ぜひ厳しくお願いいたします。

 最後になりますが、重なることが多いんですけれども、大臣に改めて、趣味でハンティングする人は当然ですけれども、農業や林業の被害を防ぐためにやむを得ず鳥獣を捕獲する場合であっても、やはり法律は、しっかりとルールは守っていただかなければなりません。環境省として、この改正後、違法わなが野放しとなって多くの動物や生態系に悪影響を及ぼさないように、ここのところはぜひともしっかりとした対策をとっていただきたく、大臣の御決意をお聞かせいただきたいと思います。

○小池国務大臣 そもそも違法なわなの使用というのは野生鳥獣の保護にも重大な支障を及ぼすわけでございますし、また、人そしてペットにも危害を与えるということで極めて遺憾なことになる。そのためにも、環境省として厳しく取り締まりを進めるように、都道府県が鳥獣保護員を決めますので、それによる巡視の徹底なども国の方から、さらに、また警察とも連携した上で行ってまいりたいと考えております。

 また、今回の法改正によりまして、住宅地の周辺などで危険なわなの設置を禁止する区域を指定することであるとか、それから、都道府県の職員などによります違法なわなの撤去が促進されるように、すべてのわなに設置者の名前を書いて責任をとってもらうということでその表示を義務づけるようにいたしました。

 この法律改正によりまして、守られるものは守られ、そして駆除していくものは駆除されるような適切な措置ができますことをこれから進めてまいりたいと考えております。

○馬渡委員 ぜひしっかりとお願いいたします。

 これで質問を終わります。ありがとうございました。

ページTOPへ

環境委員会  2007.2.23

○馬渡委員 自由民主党の馬渡龍治でございます。

 きょうは、生物多様性について、大きく分けて三つの質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、私の選挙区でもあります名古屋市が、さきの閣議におきまして、生物多様性条約第十回締約国会議、いわゆるCOP10の国内候補地として決定がなされました。

 言うまでもなく、生物多様性条約は、地球上の多様な生物の保全とその持続的な利用を目的としたものであり、人類の生存基盤である自然生態系を守る上でも大変重要な条約であるかと思います。このCOP10は、生物多様性二〇一〇年目標の達成の年でもあり、次期目標の枠組みを議論する節目ともなる会議であります。

 愛知県では、愛・地球博の成功に続き、このような国際的に重要な会議が私の地元で開催されるということは、自然との共生を求めて環境問題に取り組んでおります私にとりましても、大変に大きな喜びでもあります。

 ですから、ことしの三月にブラジルに名古屋の市長さんが行かれて、既に開催をした市長会で、ぜひ日本の国でということでお願いをするようでありますが、環境省を初め関係省庁、特に環境委員の先生方には、その候補地として決まるまで大きなお力をおかしいただきますように、よろしくお願いいたします。

 しかし、この会議が日本の国で開催されるとすれば、当然、開催国としてこの会議をリードしていかなければなりません。そうなると、日本国内の生物多様性保全に向けて急いで対策を講じていかなければならない点が幾つかあろうかと思います。

 目標を達成しなければならないことが三つあります。一つは、生態学的な地域ごとに、少なくとも一〇%が効果的に保全されていること。そして二番目としては、絶滅のおそれのある種の状況が改善されていること。そして三として、侵略的外来種となり得る主要な種の侵略経路が制御されていること。これをしっかりとやっていかなければなりません。

 そこで、今私たちの日本の国の生物多様性はどのような状況にあるのか、お聞かせいただきたいと思います。

○土屋副大臣 馬渡先生が今最初にお話しになりましたように、生物多様性条約、閣議決定をして、日本としては名古屋を候補地としてということで一生懸命頑張ってまいりますので、先生方にもぜひよろしくお願いしたいと思います。

 今お話がありましたように、日本の生物多様性というのは、日本は南北に長い国でございまして、四季があり、そして海に囲まれているということでは、大変豊かな生物多様性の国であると認識しております。

 しかし、今先生がお話しになりましたように、三つの問題、人間活動による開発、それから里地里山などにおける人為の働きかけの後退による危機、それから外来生物等による生態系の攪乱の危機、この三つが進んでいるということも認識しております。

 環境省並びに関係各省では、連携して新生物多様性国家戦略をつくりまして、これに盛り込まれた取り組みを進めてまいりました。中央環境審議会からは、生物多様性保全に関する国の施策は前向きに進んでいるという評価もいただいているところでございます。

 一方で、それにもかかわらず三つの危機というのは進行しているわけで、これをいかに食いとめていくかということが今後の課題でありますけれども、本年中に予定している第三次国家戦略の策定等を通じて、生物多様性保全施策の一層の充実強化を進めていこうと思っております。

○馬渡委員 ただいま土屋副大臣から、国家戦略を持って前向きに進めているとのお話をいただきましたが、実は、昨年十二月に発表されましたレッドリストには、例えば哺乳類、両生類、爬虫類、鳥類、汽水・淡水魚、植物などの絶滅の危惧のある種が増加をしているように思えるんですが、これについて、どういったところに原因があるのか、お聞かせいただければと思います。

○冨岡政府参考人 ただいま先生のお話にございましたように、環境省におきましては、日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト、レッドリストを作成いたしまして、随時公表いたしております。

 鳥類、爬虫類、両生類及び無脊椎動物につきましては、昨年十二月に新たなレッドリストを公表したところでありまして、そのほかの分類群につきましては、現在、専門家の意見をお聞きしまして、作業を進めているところでございます。

 今回改訂したリストについて申し上げますと、前回のリストに比較しまして、絶滅のおそれのあるランクが低くなった種もありますけれども、総じて申し上げますと、絶滅のおそれのある種の数は増加しております。

 この理由につきましては、一つは、生息に関する科学的な情報の蓄積によりまして、絶滅のおそれの有無についての詳しい評価がなされるようになってきたという点がありますが、これも要因でございますが、やはり生息環境の悪化、それから、沖縄県におきますヤンバルクイナのように、外来生物による影響などによって危機が増大している、このようなこともあるかと思っております。

 環境省といたしましては、新しいレッドリストの内容を踏まえまして、今後、それぞれの生物種ごとの絶滅のおそれの状況に応じた対応を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○馬渡委員 冒頭申し上げましたように、日本の国でCOP10が開催される、これは日本の国が環境立国宣言をしようとしている中で極めて重要なことだと思いますので、さらに進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 ところで、この生物の多様性を保全していくというのは、幾ら国が頑張っても、国民の理解と協力をいただかなければ、それを実現するのは不可能だと思っております。

 そこで、今回の、仮に日本の国でCOP10が開かれるとしてもしなくても、政府として、民間の団体、NPOやNGOの方たちと連携をとりながら、この保全を進めていくということが極めて重要なことだと思いますが、それについてのお考えはあるのでしょうか。

○土屋副大臣 馬渡先生がおっしゃったように、生物多様性を国民一人一人に理解していただくためには、政府が広報として頑張るだけではとてもとても理解は難しいと思います。そういう中では、行政と、それからNPOとか地域住民とか専門家とか、本当にあらゆる方たちに参加していただいて、ともに連携をとって取り組んでいく、推進していくことが非常に重要なことだと思います。

 先ほど、名古屋がCOP10に手を挙げた、これは私はチャンスだと思っております。すばらしいチャンスを名古屋市が与えてくれたと考えております。

 今、招致に向けて国際的にも私たちは働きかけをしていますけれども、この働きかけをしていく中で、やはり国内的にもしっかりと、今言ったようにNPOとか専門家とか地域住民とか、あらゆる角度から働きかけをして、生物多様性とは何であるか、生物多様性を守るためにみんなはどういう行動をしたらいいか、そういうことを啓蒙していくように頑張っていきたいと思っております。

○馬渡委員 先ほど、絶滅の危惧種がふえている要因の一つとして外来種によるものがあると局長からお話をいただきました。

 続いて私がお尋ねをしたいのは、やはり生物の多様性に関連することなんですが、ツボカビ症についてお尋ねをいたします。

 私は、昨年の十二月、新聞やテレビ等でニュースを見ましたが、実は、その認識を深く改めたのが、衆議院の環境調査室が毎月発行しております「エコトピックス」というものがありまして、これは非常に、一般の方が読んでも理解していただけるのかなというような内容なんですけれども、ただそこにはデータも入れて、私はそれを読んで、本当にこれはしっかりしなきゃいけないと思ったんです。

 実は、昨年の十二月二十五日に、埼玉県のペットショップで販売をされたアフリカツメガエルというのがありまして、これにツボカビ症が認められたというものです。これは、もともとアフリカに生息をしていましたアフリカツメガエルがアメリカの実験用に輸入をされて、そこから世界に向けてツボカビが拡大していったということであります。

 このツボカビというのは、真菌で、実は二〇〇〇年にIUCN、国際自然保護連合の種の保存委員会が世界の侵略的外来種ワースト百に挙げているもので、世界的にも注意を要するものとしてリストアップされているものなんです。

 IUCNの二〇〇二年版のレッドリストで、世界の両生類五千七百四十三種のうち、百二十種が一九八〇年以降に絶滅したとされていて、千八百五十六種が絶滅のおそれがあると言われています。この原因の一つにツボカビ症があると言われているんです。

 発症から二週間から五週間で死亡に至るこのツボカビ症は、両生類のうちサンショウウオとかカエルとか九十三種に感染して、感染性が非常に高い、しかも、感染したとすればほとんど死んでしまう恐ろしい真菌による感染症であります。

 今や世界じゅうで猛威を振るっていて、既にオーストラリアや中米の両生類が壊滅的な打撃を受けていて、パナマでは、ツボカビが侵入してわずか二カ月でそこの生息群が絶滅をしてしまったという事例があります。

 この防除方法というのは、今、薬とかでは確立されていませんので、野外に一たん放されるとそこの生態群が絶滅をしてしまう。ですから、どうしたらいいかということをこれから検討していただきたいんですが、まず今は、飼育しているものを外に出さない、飼育下で封じ込めることが最優先課題であると思います。

 このツボカビ症によってカエルが感染すれば、当然、今までカエルが食べていた昆虫類がふえてしまったり、ひょっとしたら、その地域でカエルが絶滅したとすると、異常に虫が発生して多大なる農業被害が予想されるし、カエルを捕食していた蛇だとか、例えばワシだとか猛禽類、鳥などがえさがなくなるわけですから、生態系に大きな影響を与えてしまうことは確実であります。

 そこで、今の法律ではツボカビの国内侵入をとめることができません。両生類の規制とか検疫の義務化についての法整備が必要だと思うんです。

 これは環境省ではなくて農水省の関係だと思うんですけれども、今や環境省が私たちの国の環境問題のリーダーシップをしっかりとっていただいて、この恐ろしいことをぜひ農水省の方にもお伝えいただきながら、協力をしながら、どうやったら水際で防ぐことができるのか、そういったことをお考えいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。これは、ぜひ北川大臣政務官にお答えいただきたいと思います。

○北川(知)大臣政務官 馬渡議員には御指名をいただきまして、ありがとうございます。

 今、馬渡議員のおっしゃいましたように、今回のカエルツボカビの問題でありますけれども、このカエルツボカビだけではなく、いろいろな形で、一つの種が異常を来したときに、生態系全体に及ぼす影響というものは多大なものがあると私も思っております。

 今回のカエルツボカビにつきましては、議員御指摘のとおり、海外でも、ツボカビによって両生類が激減をしているという事例も出てきております。そして、我が日本におきましても、両生類を初め生態系に多大な影響を及ぼすおそれがあると認識をいたしておりますので、今回の飼育個体の発症確認を重く受けとめております。早い段階での対応が重要であると認識をしており、環境省のホームページでも、飼育者や業者に向けた注意喚起を今行っているところであります。

 一方で、ツボカビは目に見えない菌でありまして、さまざまな侵入経路が考えられるわけであります。両生類の輸入規制や検疫でどこまで侵入を防止できるのか、さらなる検討が必要であると考えております。

 こうした点を含め、今回のツボカビの侵入経路等を十分に今後把握した上で、蔓延防止のためにとり得る手段とその実効性など、さまざまな角度から慎重に検討することが必要であると考えております。

 環境省といたしましては、今、馬渡議員の御指摘のように、輸入検疫等々につきましては、担当省庁とも十分な情報交換を今後図ってまいりたいと思っておりますし、こうした検討に必要な知見を早急に収集するとともに、野外への感染拡大を防止する観点から、さらに、飼育者等への注意喚起など必要な対策を講じてまいりたいと考えております。

 どうぞ、また御協力のほど、よろしくお願いいたします。

○馬渡委員 今、日本国内には五千匹以上のカエルが輸入をされているという話があるんですけれども、これはあくまでも自主申告ですから、その実態は今つかめていないんです。

 動物愛護管理法に、動物取扱業者の対象が定められています。両生類をその中に入れられないものか。そして、業者さんが顧客に対して、遺棄の禁止、適正飼養に対して情報提供を行う。そして、地方自治体は、さっきおっしゃっていただいたように、国民に向けて、住民に向けて、同じように、注意が必要だということで、適正な飼養と遺棄の禁止を啓発普及するように行うことが必要だと思いますが、このことについていかがお考えになられていますでしょうか。

○冨岡政府参考人 動物愛護管理法での対応という点について申し上げますと、御案内のように、この法律は、動物を愛護する気風の招来や、動物による人の生命等に対する侵害を防止するという同法の目的に沿って、対象となる動物の範囲が定められたものでございます。そういうことで、こういう目的から実は両生類は入っておらないわけでございます。

 この法の目的ということから、現在のところは対象となっておりませんが、そういうことから、ただいまの御指摘の点につきましては同法全体の基本的な考え方に関係する部分がありますので、その辺のことを関連から検討する必要があるのではないかと考えております。

 ただ、いずれにしましても、ツボカビの蔓延防止のための対策のあり方につきましては、政務官からただいまお答え申し上げましたとおり、総合的な検討を関係方面の方と一緒になって早急に検討していく必要があるというふうに痛感しておりまして、その方向で努力してまいりたいと考えております。

○馬渡委員 そのようにお答えいただくかなと思っていましたから、環境省の方から取扱業者さんの方に、例えば紙一枚でも、今こういう状況が起きているので、販売したときにはぜひお客さんにそのことはお願いしてくれというようなお願いだったらできると思いますから、よろしくお願いします。これは私からのお願いですから、答弁はいいです。

 続いて、実は、今アフリカツメガエルの話をしましたけれども、ウシガエルでいうと、今、日本国内では、大学では百機関ぐらい、そしてその他の施設、医療関係の研究機関とか専門学校では五十機関ぐらいがカエルを使って実験をしているという事例があるそうなんです。

 そのように実験動物として扱われている実態もまだ恐らく把握されていないと思いますが、せめて、それを供給している業者さん、これをしっかりと把握していただいて、先ほど申し上げましたように適正な飼養とか、みだりな野外への遺棄とかをしないように、情報提供を行っていただきたいと思うんですが、このことにつきまして、いかがでしょうか。

○冨岡政府参考人 ただいま御質問がございました実験動物を扱っている関係の機関、団体等への、よく情報を提供してしかるべき対応をという点につきましては、私どももその必要性を感じておりまして、ホームページで情報を提供するなり、団体を通じて提供する、それからポスター、チラシといったものもつくりまして、できるだけその徹底、発見したときの対応、そしてその処理、それから蔓延の防止、こういった点につきまして、情報の提供につきましては万全を期してまいりたいと考えております。

○馬渡委員 生物多様性の保全を願っている方たちにしてみれば物すごい衝撃的な事件だと思いますから、これは環境省だけではなくて国の問題としてさらにその対策の強化を進めていただきたいと思います。

 続いて、同じく多様性を保全していく関連の話なんですけれども、ビオトープについてお伺いしたいと思います。

 ビオトープというのは、もともとドイツ語で生息場所という意味なんですけれども、近ごろは、生物、特に小さな動物、小動物が生きられる環境を再現した場所を指します。一九七〇年代に、ドイツで公園とか河川の状況を整えて野生生物を呼び戻す運動が起こりまして、最近日本でも関心が高まってきました。

 ですから、安易に外来種を入れるのではなくて、過去失われてしまったその地域の本来あるべき生態系を取り戻す、これが必要だと思いますので、このビオトープはそれに十分資するものだと私は考えているんです。

 例えば、今までそこに生えていた草が、植物がなくなった。でも、それをまた新たにそこに植えてそれが生息するようになると、必ずそこにはそれを求めて昆虫が、例えばチョウが食草とするものがあればどこかから飛来をしてきます。これは不思議なんですけれども、ちゃんと気づいてやってくる。その昆虫を求めてまた昆虫が、そして鳥がやってきて、すべてきれいに完璧に再現をするとは思いませんけれども、それに近いものが今実際に日本の各地であります。大きな企業なんかも、屋上につくったり敷地の中につくったり、今進めているんです。

 ある小学校でつくったビオトープでは、二十種を超えるトンボ、私は言われても四つか五つぐらいしかわからないんですけれども、そのぐらいのトンボが来て、それをお子さんがそれぞれ自由研究というか一生懸命やっていて、とてもいい環境、単に自然環境だけじゃなくて、お子さんの学習の場としてもいい環境ができ上がっている。

 そこで、大臣が所信の中で、環境教育、学習の推進に力を入れていきます、生物多様性の保全と自然との共生も重要なテーマです、そして、集中的な屋上緑化の推進などヒートアイランド対策等と述べていらっしゃいます。

 これらを総合して解決できる方法が、私は学校ビオトープじゃないかと思っているんです。そして、安倍総理から提言があった二十一世紀環境立国戦略のこれは目玉にならないかなと、私の私的な意見でございますが、環境省と関係する機関が協力をしながら、全国二万三千ある小学校の校庭にビオトープを造成するようにいろいろ力をかしていただいて、そのネットワークが全国各地ででき上がっていくと、これはもう本当にいろいろな昆虫や小動物がやってきて一つの生態系を再現できる。

 しかも、ある学校では、ビオトープをつくって、引きこもりぎみだった子が学校に行くようになった。たとえ風邪を引いて熱が出ても、それを逆に大丈夫だと言って学校に通っている、そういう話を聞いたこともありますので、これはいろいろな意味で有益なものだと思います。

 ですから、これを、何か予算的にいくとすごい大きな額になりそうなんですけれども、ただ、何カ年かで少しでも先に進めないかな、そんな願いがあるんですけれども、ここのところはどのように受けとめていただけるか、一番私とは近い思いを持っていらっしゃる北川環境大臣政務官に御答弁いただければと思います。

○北川(知)大臣政務官 馬渡議員には再度、私の方に近い考えということでありますけれども、個人的な考えと役所の立場とございますので、答弁の方で御理解をいただければと思っております。

 今馬渡議員の方から御指摘がありましたビオトープづくりと環境教育という観点から申しますと、私も先日、出前教育というか環境教育の一環で、横須賀の野比小学校へ行ってまいりました。そこで、生徒たちが五年、六年の二年間で、総合学習の中で子供たちが自主的にみずからビオトープづくりを始めておりまして、五年の中で二、三カ月かけてビオトープの土台をつくって生態系を観察していく、こういうことを自主的に行っておりまして、地域の方々も協力をし、先生方も協力をして、子供たちが自主的にこういう問題に取り組んできていただいておる現場を見て、ありがたいなという思いをすると同時に、心強い思いをしてまいりました。

 子供のときに、直接肌に触れる、こういう五官に触れる環境教育を受けることによって、それこそその子供が大きくなったときに環境の問題に興味を示していく、これがやはり環境問題を解決していく大事な点であろうと思っておりますので、学校の現場でこのようなビオトープづくりを積極的に行っていただければありがたいなという思いをいたしております。

 ただ、予算をかければいいというものでもございませんし、やはり小さいときにこのようなことをすることによって、我々大人から褒められたり、それこそ、私ども環境省の方で、全国学校ビオトープコンクールの後援及び環境大臣表彰等も行っております。こういう点を踏まえ、子供たちの励みになるような施策をできればなと思っております。

 今後とも、このような問題については、文部科学省等とも連携をしていかなければならないと思っておりますが、今回の、六月までに策定をいたします二十一世紀環境立国戦略におきましては、この環境教育、学習や身近な自然を含めた生物多様性保全の重要性等も踏まえながら策定をするものと考えており、私もこの点について尽力をしていきたいと考えておりますので、また馬渡議員初め皆様方の貴重な御意見をいただければありがたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○馬渡委員 ありがとうございました。

 それでは、一層の環境立国を目指して頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 質問を終わります。ありがとうございました。

ページTOPへ

環境委員会   2007.6.12

○馬渡委員 自民党の馬渡龍治でございます。

 今、大臣からG8サミットの報告をいただいて、最後のところで、今後の種々の会合においてリーダーシップを最大限発揮していきたいとの御決意をお聞かせいただきましたが、まず、これについて質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 地球温暖化対策の議論がなされて、特に今回注目すべきところは、温室効果ガス排出量の削減目標が、数値として二〇五〇年までの半減を真剣に検討するという合意がなされたことは大変な成果が得られたと思います。当初、数値の盛り込みに反対をしていましたアメリカをも巻き込んで、しかも、二〇〇九年までにポスト京都の枠組みを固めることで合意して、二〇一三年以降のポスト京都議定書の国際的な温暖化対策の枠組みづくりに向けて将来の目標を立てたということは、地球全体の温暖化対策の取り組みにとって一歩大きな前進を見たのかな、そう思います。

 とりわけ、我が国の総理が、このことについて二度にわたって発言をなされて、アメリカと欧州との隔たりを念頭に、今回のG8では共通点を見出すことに集中すべきだと述べられました。二〇五〇年までに世界の排出量を現状から半減させる日本の温暖化対策を説明して、ポスト京都への提言、特にアメリカ、中国、インドなどの主要排出国を含めた枠組みを構築する必要性を強調したと聞いています。

 今まで、我が国の総理が国際会議において環境の問題を取り上げて発信されたのは、二〇〇二年のヨハネスブルクのサミットで、小泉総理が国連持続可能な開発のための教育の十年というものを提言されたことがあると思いますけれども、それ以上にメッセージとしては強いものがあったのかな、私なりに本当にうれしく受けとめているんです。

 そして、今月一日には、二十一世紀環境立国戦略を閣議決定なされました。

 今、私たちの国のトップが環境問題に対して大変熱心に取り組んでおられる、これが国際的にも今回のサミットを通じて発信できたのかなと思いますが、これを受けて、若林環境大臣として、今後どのように取り組んでいかれるのか。今回のサミットの感想や、また、その御決意をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。

○若林国務大臣 委員がおっしゃいましたように、このたびのハイリゲンダム・サミットにおきまして、我が国、安倍総理が全体を取りまとめるに当たりまして非常に大きな役割を果たしたということにつきまして御評価をいただきました。国際社会におきましても、日本がサミットに先立ちまして美しい星50という提言をいたしました。そのことが軸になりまして、最終的な取りまとめに当たって大変大きな役割を果たすことができたというふうに考えているわけでございます。

 冒頭御報告申し上げましたように、今回のG8サミットにおいて、安倍総理が世界に向けて理解と協力を呼びかけてまいりました長期目標が、サミットの場においても合意されたという意義は大変大きいと考えております。

 また、今回の結果を受けて、従来の気候変動枠組み条約のもとでの国際交渉やG20の対話、気候変動、クリーンエネルギー及び持続可能な開発に関する閣僚級対話でございますが、これらに加えて、新たに米国が主催する主要国の会合が開催されることとなり、二〇一三年以降の次期枠組みに向けた議論が一層活発になると思われるのでございます。

 我が国は、来年のG8議長国としての役割を適切に果たすべく、安倍総理の提案に基づいて、一連の会合において積極的に取り組んでいく必要があると思います。

 私としては、ことしの十二月にバリで開催されますCOP13に出席をし、二〇一三年以降の次期枠組み交渉において、主要排出国の実効ある参加の確保を一層呼びかけたいと思います。また、来年、我が国がG8議長国として主催するG20対話やG8環境大臣会合は、洞爺湖サミットを控えまして、交渉の極めて重要な局面になると考えております。議長役として最大限のリーダーシップを発揮していきたいと考えております。

○馬渡委員 ありがとうございました。

 このG8で我が国のトップである安倍総理が発言されたことによって、今までちょっと控え目なところも一緒になっていただいて本当に大きな前進を見たということは、逆に日本の国がこれからますます注目されるところであろうかと思いますので、そこのところはぜひとも強力なリーダーシップをとってやっていただきたいと思います。

 温暖化問題と並んで待ったなしの対策を求められているのが生物多様性の保全の問題であろうかと思います。

 先月二十一日にベルギーで日・EU環境高級事務レベル会合が行われて、その中で一つ、目にとまったものがあるんです。

 これは外務省のプレスリリースなんですけれども、「生物多様性に関し、我が国が二〇一〇年の生物多様性条約第十回締約国会議の日本開催を誘致していることについて、EU側より歓迎の意が表されるとともに、EU側より、日本が議長国となる明年の」、来年のですね、「G8プロセスにおいて、気候変動問題と並び、優先課題の一つとして生物多様性を取り上げるよう要望があった。」と言われております。それぐらい、世界じゅうで多くの種がどんどん消えていっていると聞いております。

 例えば、私たちが今把握している生物種というのが大体二百万種あると言われていて、知らない生物種も含めると五千万種から一億種いるのではないかと言われています。そして、実に恐ろしいことに、十五分間に一つの生物種が絶滅していって、そうなると一年間に三万五千種が消えていっている。これを単純に計算していくと、千四百年たてば地球上からすべての生物種が消えていくという勘定になるんです。そこまでいく前にいろいろな、食物連鎖の関係もあって、生態系が崩れればもちろん私たち人類の生存の可能性が薄くなっていくということになろうかと思いますが、年々これが加速している、消えていく率が加速しているということをよく聞きます。

 今こそ、温暖化対策と同時に、私たちの国でもここのところを対策を立てていかなければなりませんが、先ほどもお話ししたように、二〇一〇年に、まだ正式決定じゃないですけれども、私の地元でもあります名古屋でCOP10を開催していただける可能性が十分高まってまいりましたので、これに向けていろいろ作業を急がなければならないところがあろうかと思います。

 ところが、残念なことに、この生物多様性ということの、聞いたことはあるけれども中身はわからないとか、何をするんだということをよく聞きます。実際に、平成十六年の生物多様性国家戦略関係省庁連絡会議のアンケートによると、生物多様性という言葉を知っている、聞いたことがあるという回答をした人は約三〇%。しかしながら、それをどうするのかという国家戦略という言葉を聞いたことがある、知っているという方は六・五%であったと教えていただきました。これでは、幾ら国が頑張っても、それぞれの国民の方の意識が高まらなければ、生物多様性の保全というのは到底なし得ないものだと思っています。

 そして、今回の二十一世紀環境立国戦略の中には、今後重点的に着手すべき八項目の二番目に「生物多様性の保全による自然の恵みの享受と継承」というものを挙げていて、その中に、百年を見通した我が国の生物多様性の保全という項目がありました。百年先の生物多様性の将来像をグランドデザインとして提示して、自然と共存する国づくりを進めると記されています。

 私の個人的な意見ですけれども、どうも私たちの国の環境行政というものが、何か起きてからそれに対処していくようなところが多かったと思うんです。ところが、この文章を読むと、これから先のことを、グランドデザインを描いて、それを目標に進めていこうという本当に積極的なことが書かれているので、これは頼もしいな、そう感じています。

 そこで質問なんですけれども、環境省として、これからどうやって広く国民に向けて生物多様性の保全の重要性と国が行おうとしている戦略について知らしめていこうとしているのか、これを教えていただきたいと思います。

○土屋副大臣 馬渡先生の御心配は本当にもっともだと思っております。生物多様性の問題というのは、むしろ地球環境の問題はこの数年大変国民の一人一人に理解していただいておりますけれども、その陰に隠れてというか、生物多様性については、今数字を先生の方から言っていただきましたけれども、本当に低い数字でございます。

 環境省といたしましても、COP10の開催に手を挙げているわけでございますので、このCOP10をチャンスとして、さらにいろいろな施策をしていきたいと思っております。

 ことし初めてでございましたけれども、本年五月二十二日、国際生物多様性の日には、東京都内また名古屋市においてもしていただきましたけれども、記念イベントを主催して、普及広報の推進に努めてまいりました。

 それから、二十一世紀環境立国戦略の中でも、生物多様性の重要性について国民の理解を得るための取り組みや市民参加型調査の実施などを「いきものにぎわいプロジェクト」として重点戦略の中に位置づけているところでございます。

 これでもまだまだだと思いますけれども、さらには地方公共団体や民間とも連携を図りながら、積極的な普及広報に取り組んでまいりたいと思っております。

 特に、私自身重要だと思うのは、子供のときから生物多様性というものを理解する必要があろうと思いますので、学校教育の中にも積極的に取り入れていただくように文科省にも働きかけていきたいと思いますし、さまざまな面で各省にまたがっている問題でございますので、頑張って普及させていきたいと思います。

○馬渡委員 まさに、COP10が本当に絶好のチャンスだと思います。さっき述べた小泉総理の環境教育に対する提言、教育の十年というのが、今、エコスクールパイロットモデル事業の後押しをしていただいているように思うんですけれども、やはりそういうふうに何かをきっかけに、目標に向けて国として全員で取り組んでいくというのが大切だと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

 これに関連してなんですけれども、第三次生物多様性国家戦略の策定が今行われているところだと思います。過去二回と比べてどこが違うのか、特に力を入れていくのはどこなのか、ここのところを教えていただきたいと思います。

○冨岡政府参考人 生物多様性に関しまして、現行の国家戦略策定以降の大きな動きといたしましては二つあると考えております。

 一つは、生物多様性が、せんだってのG8サミットの首脳宣言に盛り込まれるなど国際的に関心が非常に高まっているものと承知しております。もう一つは、我が国が人口減少に向かい始めている中で、中山間地における人口減少に伴いまして里地里山管理の担い手不足の問題が出てきており、人と自然の関係の再構築が求められていること、この二つが非常に大きな動きではないかと考えております。

 このため、第三次国家戦略の策定に当たりましては、例えば、世界に向けた自然共生社会づくりの発信など、COP10開催を視野に入れた国際的なリーダーシップの発揮、それから、御指摘ありました生物多様性の観点から見た百年先の国土のあり方、さらには、生物多様性の重要性に対する普及広報、地方や民間の参画の促進、こういったものが論点として考えられるところでありますが、こうした点を含めまして審議会で幅広く御審議いただきまして、本年中に策定いたしたいと考えているところでございます。

○馬渡委員 ありがとうございました。

 人間のわがままによって今まで絶滅をさせた種というのはかなりあって、近くでは、馬や牛に危害を与えるということでニホンオオカミなんかは絶滅しました。一度絶滅してしまったものは二度と戻らないし、密接にいろいろなものとつながっているので、やがてほかの動物、続いて人間にも、結局、人類のためにも、この生物多様性というのは、生存できる期限を進めていく、延ばしていくためにも重要なんだ、さっき副大臣おっしゃっていただいた、お子さんのときからそういう意識を持っていただければ今後明るい希望が持てるのかな、そう思いますので、お子さんにもわかりやすいような発信を何かしていただければと、よろしくお願いいたします。

 続いて、これに関連してなんですけれども、以前質問させていただきましたツボカビ症について質問させていただきます。

 生物多様性を減退させる要因は幾つかあると思うんですけれども、この中に外来生物または菌類の問題もあると思います。

 以前申し上げましたけれども、これは物すごい脅威で、水によって感染をしますので、ひょっとしたら、すごいスピードでその一帯の両生類が絶滅に追いやられるということも考えられるし、そうなると、カエルが捕食していた虫などが異常に発生して農作物に甚大な被害を与えたり、生態系というのは本当につながっていますから、カエルがいなくなることによって猛禽類なんかも減少していったりするのかなと。

 実は専門家によると、カエルツボカビ症が、個人で飼っている施設、それから飼育しているだけじゃなくて、もう既に野生の、要するに外の環境で感染が広がっているんじゃないかという話が以前ありました。

 そして、きのうの新聞で、国立環境研究所と麻布大学のチームが神奈川県内で捕まえた野生のウシガエル四匹からカエルツボカビ症の感染を確認したという、私としてみれば大変ショッキングな報道がありました。加えて、千葉、茨城、埼玉、沖縄の各県で捕獲した野生のカエルとイモリ計三十八匹、そこからツボカビ遺伝子を検出したとあります。今の三十八匹に関しては、もともと感染していたものなのか、一時飼育をしていたときにうつったのかどうか、今まだはっきりしていないんですけれども、野外で感染した可能性もあるということなんです。

 そこで、これは全国的にしっかりとした実態把握をしなければいけないと思うんですけれども、現在、環境省はそのための体制づくりと財源確保のための対応をしているんでしょうか。

 これはツボカビの専門家の北川大臣政務官に、ぜひ御答弁をお願いします。

○北川(知)大臣政務官 ただいま馬渡委員の方から、ツボカビの専門家というお話がありましたが、これは馬渡委員、二月に質問をしていただいて、私よりも馬渡委員の方が専門家であります。

 その二月のときにも、法整備等の必要性、委員の方から御指摘がありましたけれども、その前にやはり調査研究、ツボカビがカエルを初めとする両生類に及ぼす影響や、水に起因をする感染等々が果たしてどれぐらい感染をしていくのか、そして、このツボカビ自体が三十八度以上の温度があれば死滅をするとか、いろいろな調査研究を今されているところでありまして、今委員御指摘のフォーラムを、この六月の十日にカエルツボカビフォーラム二〇〇七ということで銘打って麻布大学の方で行われました。

 その中で、今回国内で採取された両生類を調査したところ、カエルツボカビと同じDNA断片が、調査個体百三十二匹、九都県にわたってのサンプルを抽出したところ、四十二匹、約三割から検出をされたということでありまして、我が国の野外にカエルツボカビが存在をしている可能性が高い、こういうフォーラムでの報告でありました。

 検査をした個体においては、いずれもカエルツボカビ症を発症しておりませんでして、不幸中の幸いといいますか、この検出をされたものが海外のカエルツボカビと同一であるか、そして国内の両生類がカエルツボカビに感染をして発症するのかなど、もともと国内のカエルにもこのツボカビを有しているカエル、海外から流入をしてきたDNAと違う種類のツボカビもあるようでありますので、そのあたりの調査研究がさらに必要であるという報告、議論があったところであります。

 こういうものを受けて、環境省といたしましても、国内でカエルツボカビが疑われる今回のDNAが検出をされたこともあり、今後、国内にどの程度のカエルツボカビが存在をしているのか、その分布に地域差があるのかなどの現況、概況の調査を早期に行う必要があると認識をいたしております。

 ただ、調査をするに当たりましても、この調査をしていただく研究者の方々の人員の配置も必要であります。全国にわたって、それぞれの都道府県においても、調査をできる方々に限りがございますので、その全国にわたる調査等についても、今後、研究機関や自治体、NGO等の方々と連携もしながら、協力もいたしながら、調査体制、調査内容の検討を行い、外来生物関係の今あります調査予算を用いて必要な調査を行ってまいりたいと考えているところであります。

○馬渡委員 ぜひさらに進めていただいて、これは質問しようと思ったんですけれども、ペットを飼っている皆さんに、疑いがある場合には飼っている水を安易に近くの川とか池とかに放さないようにとか、そういった情報を、前にしていただいているということだったので、それをさらに強化していただきますように、これはもう御答弁は結構です。

 私の提言としては、実は特定外来生物法では、人の目に見えない微生物はその対象となっていないところがあるので、これは生態系を壊していく脅威ですから、こういったたぐいの場合、どうしたら防げるのかという検討を今後進めていただきたい、これは質問しようと思ったんですけれども、次のがあるので、お願いとさせていただきます。

 最後に、改正動物愛護管理法ができましてから、動物取扱業者の広告について、この六月一日から完全施行となったわけなんですが、要するに、登録制に関しての猶予期間が今まで一年あって、この一日から始まったということですよね。

 インターネットを調べていただくと、ここの販売広告で登録業者に義務づけられている標識というものがまだ徹底していないところがあって、本来ならば、業者の氏名または名称、事業所の名称、事業所の所在地、業の種、販売、保管、展示など、登録番号、登録年月日、その有効期間の末日とか取扱責任者名とかを記載しなければならないのに、それをしていないところが結構ある。この状況について、環境省は把握をされておられますでしょうか。

○冨岡政府参考人 御質問の点につきましては、特に、インターネットのオークション等の通信販売におきまして適正な動物販売等が行われるよう、この法律の施行時にペット関係団体や関係プロバイダーに対しまして登録規制の説明会を開催するなどの適正化の周知を図ってきたところでございます。

 しかしながら、最近におきましても、インターネット販売において、先生御指摘のような、表示すべき事項について、動物取扱業者としての基準が遵守されていない事例があることは、同業者の指摘などによって、あるということを承知しているところでございます。

○馬渡委員 せっかく法律をつくっても、これがしっかりと周知徹底されなければ本当に意味がないことで、しかも広島のドッグぱーくとか大阪のブルセラ症なんかは業者のずさんな管理によって悲劇が起きたわけでありますから、こういったところはぜひ厳しく指導していただきまして、対策を講じていただきたいんですけれども、今後そのようなお考えはどうなんでしょうか。

○冨岡政府参考人 インターネットの取り扱いに関しましては、広告の場を提供する事業者に対しまして、規制の周知につきまして再度周知を行うべく準備を進めているところでございます。早急に実施したいと思っております。

 一方で、国民の皆様に対しても、動物の購入に際しまして、動物愛護管理法を遵守する業者を選ぶよう呼びかけることが必要と考えております。このために、今年度の動物愛護週間などの機会を活用しまして、動物愛護管理法による動物取扱業者に対する規制について周知を図りましたが、今後とも、こういったことにつきまして、適正な動物管理事業者からの購入について普及啓発を強めてまいりたいと考えております。

○馬渡委員 もう時間が来ましたのでこれでやめますけれども、ここ最近、とにかくやたら子犬を産ませて、本当にぼろぼろになった母犬がいて、そこから生まれた子がペットショップで売られて、買ってきてすぐに心臓疾患にかかって死んでしまったとか、そういう事例が結構あると思うんです。ですから、取扱業者に対してはぜひ徹底的に、やらなきゃならないことは守るように引き続き御指導いただきますようにお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

ページTOPへ

文部科学委員会   2006.2.24

○馬渡委員 自民党の馬渡龍治でございます。何分にも新人ですので、どうぞ大臣、そして関係各位の皆様、よろしくお願いします。

 まず初めに、小坂大臣は、所信の中で学力の向上の問題について述べておられました。その中を読み上げますと、「学力の問題については、国際的な調査結果等により明らかとなった読解力の低下、学習意欲や学習習慣が十分に身についていないこと等の課題を深刻に受けとめ、今後、基礎、基本をしっかり身につけさせるとともに、学ぶ意欲やみずから考え主体的に判断する力などの確かな学力をはぐくむため、学習指導要領全体の見直しや、習熟度別少人数指導の一層の推進、全国的な学力調査の実施、国語力の育成、理数教育、総合的な学習の時間の推進など、総合的な学力向上策に取り組みます。」と述べておられました。

 確かな学力をはぐくむために、どのように学習指導要領を見直していくのか、また、国語力を身につけるため、そして理数教育をさらに学力向上させていくために、具体的にその方策を教えていただけないものか、大臣お願いいたします。

○小坂国務大臣 馬渡委員には、文部科学委員会に所属をしていただきまして文部科学行政について大変強い関心をお持ちいただき、また、十分に研究も進めていただいて、すばらしい質問をしていただいているところでございまして、御質問いただきました学習指導要領の見直しでございますけれども、既に委員が私の申し上げたことを引いていただきましてお話しをいただきました。具体策はどうするのか、読解力を育成するといっても、じゃ、具体的にどうやるのかということになりますと、じゃ、履修時間をふやすのかという問題が一つ出てまいります。私は、理数と読解力の向上のためには、若干の時間増もあるんだろうと思っております。

 現在、中央教育審議会の中の部会において学習指導要領の見直しを行っていただいておりまして、具体的なものは、指針としてはそちらからの提案を待ちたいと思っておりますけれども、私は、例えば小学校に入って一年、二年、日本語というものは、どの段階においてもその基礎を積むことによって、子供の頭というものの吸収力は非常に大きいですから、そこで培ったものはその先に十分に生かされると思っております。したがって、小学校の各学年における時間数を見直す中で、そこに読解力の向上に資するようなものがあるのではないか。

 また、理数の教育についても、これは理数という科目の中でだけ教えることではないんだと思うんです。総合的な学習の時間、あるいは国語の時間を例にとりましても、国語で読むものの中に、科学的な興味あるいは数学的な頭を使う、そういったものを織り込んで文章をつくったり、物語を読ませたり、あるいは伝記物の、偉人の話の中にそういったヒントを織り込んだり、そういうことは十分にできるわけで、過去においてもそのような教科書の文章というのはたくさんあったと思うんです。そういったものを十分に配慮しながら、理数に対する興味を増すとか、いわゆる好奇心を強くするような、そういった環境育成に努めていけば、こういったものの向上に資するだろうと思っておりますから、そういったものをあわせて検討したい。

 また、言葉や体験などの学習や生活の基礎づくり、これをやはり強化していきたい。また、学校教育の質の保証のための仕組みづくりをしていきたい、このように考えて、また、この答申もそのような方向でいただいてきておりますし、また、学習指導要領の見直しの中でも検討していただいております。そういうことから、質の保証という点については、どのようなプランを持つか、どのようなことを実施するか、そして、結果が出てきたら、それを検証する、検証したものを再度アクションにつなげていく、PDCAのサイクルをしっかりと確立して、そしてその充実に努めていく、こういったことも必要だと思っております。

 いずれにいたしましても、この指導要領の取りまとめにつきましては、この十八年度にスタートをいたしますが、十八年度のうちに答申をいただいて、そして学習指導要領の改訂を行うというところまで、スピード感を持って取り組むことも必要だ、このように考えているところでございます。

○馬渡委員 大変いいアイデアを今お披瀝いただきました。ぜひその実現に向けて頑張っていただきたいと思います。

 たしか、昭和四十年の小学校六年生の児童と今の児童の国語の授業時間数を比較すると、年間で六十時間ぐらい少なくなっていると思います。今、英語を早く教えてあげようという機運がありますが、私は、やはりまずは国語をしっかりと力をつける、そういう教育をしていただきたい、それをぜひ要望するわけでありますので、時間数が多少ふえていくのかな、そういう必要性があるのかなと思います。

 ところで、今いろいろお聞かせいただいたほかに、もう一つ加えていただきたいことがあるんですが、これは教科別担任制ということなんです。

 実は、埼玉県のさいたま市に、市立のさいたま市立高砂小学校というのがありまして、ここでは、たしか平成十二年から二年間、そこに赴任してこられた校長先生がすごいリーダーシップを発揮して、国語、算数、理科、社会、これを教科別にその専門の先生に受け持ってもらって授業をやったそうなんです。そして、その授業を受けた子と受けていなかったその前の年の子、同じ中学校に通って、そこで高校受験をした。その結果が、教科別に授業を受けたお子さん方が大変すばらしい結果を残したそうなんです。国立の高校だとか難関校と呼ばれる高校に進んだ数が多くなったと。

 そこで、今後のヒントとして、これは小学生なんで、ちょっと問題がある部分はあるかもしれません。でも、これだけいい結果が出たので、この事例について、もう既に文部科学省は把握をされていると思います、しかしながら、それを今後どうやって取り組んでいくのか、これだけ有益な方法があるんですから、ぜひ御検討いただいて、また今度どういう形になっていくのか、そこのところをお聞かせいただければと思うんですが。これは別に大臣じゃなくても、銭谷さんでも、よろしくお願いします。

○銭谷政府参考人 今先生からお話ございましたように、小学校では、学級担任が、原則としてすべての教科等を指導するとともに、学校生活全般にわたる指導も担当している、いわゆる学級担任制が一般的でございます。

 御指摘の事例は、学校の自主的な取り組みとして、五年生、六年生について、その学年の学級担任の間で、国語、社会、理科、図画工作など、それぞれの先生が得意分野を受け持って、指導を分担するということをやったというふうに承知をいたしております。小学校でも高学年を中心として、こういった教員の特性や専門性を生かして、子供たちに魅力ある授業を展開する専科指導あるいは交換授業というのが行われている例はあるわけでございます。

 私どもとしては、小学校においてはやはり学級担任制を基本とするわけでございますけれども、教員が専門性を発揮してより多くの子供たちの指導に当たるということは、教育の充実につながるものだと考えております。

 先ほど大臣の方からお話がございました中央教育審議会の教育課程部会の審議経過報告の中でも「小学校高学年における教科担任制について検討することが必要である。」こう指摘をされておりまして、確かな学力が身につくように、いろいろ指導方法があるわけでございますけれども、その一つとしてよく検討していきたいというふうに思っております。

○馬渡委員 ぜひ、日本の国はもっともっと人材力を高めていただきたいので、それは画一的ではなくて、有用なことはどんどん取り入れて、やっていただきたいと希望いたします。

 さて、学力が向上していく。もう一つ、私は、障害を持つお子さんに対して、もっと伸び伸びと学習をしていただきたい、友達をいっぱいつくっていただきたい、そんな思いを持っているんです。ここ最近は、ノーマライゼーションとかバリアフリーとかユニバーサルデザインというのが随分理解されてくるようになりましたけれども、実際に、あなたは養護学校へ行きなさいと言われても、通常の学級に通っているお子さんは結構いるんです。今、二千数百というお子さんが全国で通っていると思うんですが、その中で、やはり地域の学校へ通っていれば地域の友達ができる、これはその子の人生にとって物すごい宝になると思うんですが、しかしながら、そういったバックアップしていくいろいろな気持ちの問題とか施設の問題がまだまだおくれていて、ここのところが、例えば親の付き添いを強要されたり学校の行事に参加を求められたりということで、結果的に盲とか聾とか養護学校にまた追い出されてしまうケースが結構あるそうなんです。ですから、養護学校に通っているお子さんたちというのは近所に友達がいないわけですから、随分寂しい思いをしているというお話を聞きます。

 そこで、昨年十二月に出されました中央教育審議会の答申で「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」というのがあります。この中で、特別支援教育の理念と基本的考え方が、盲・聾・養護学校の校長はもちろんのこと、普通の小学校、中学校の校長先生を初め、すべての教職員はもとより、国民一般に広く理解、共有されるようにすることが重要であると。

 そしてまた障害者基本法には、すべての障害者は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される、また、すべての障害者は、社会を構成する一員として社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が与えられる。中身は物すごくすばらしいこと。ぜひこれが実現できればいいと思うんですが、実は、その内容に反して現状は厳しいものがある。子供たちはいろいろ悩み苦しんでいるんです。

 こんな事例があります。千葉県のある小学校で、三年生の子なんですけれども、昨年十二月、本当に悲しいことが起きたんです。これは、インフルエンザ脳症で、その後遺症で車いす生活を強いられているお子さんが、最初、入学通知が来て、それで、身体の障害があるというので、あなたは養護学校へ行けと。でも、御本人の希望で通常の学級に行ったんですが、一人ではなかなか不自由がある。そんなときに、保護者会でそこの学校の教頭先生が、そのお子さんもいる前で、この子がいるために皆さんに迷惑をかけて申しわけないという言葉を発したそうなんですね。それを受けたそのお子さんの心の痛み、またその保護者の方の悲しい、何というか、察してもまだ余りあるものがあると思うんですが、後にこの教頭は謝罪をしたそうですが、学校や教育委員会は全くこのことに対して責任を感じていないそうなんです。

 だから、先ほど申し上げた中教審のその理念というのが、盲・聾・養護学校だけじゃなくて、一般の教員であれば、その理念というのはしっかり受け持って、ましてや、それだけ不自由している中で一生懸命頑張っているんだから、みんなでサポートしてやろうと言ってしかるべきなのに、何か、申しわけないと言われたら、その子がそこにいちゃいけないんじゃないかと、これ、大人になったときにすごいその傷が残るんじゃないかなと思うんですけれども。

 そこで、一方では、宮城県の仙台市とか千葉県の浦安市、そして埼玉県の東松山市なんかは、障害を持つお子さん、そして持たないお子さんがなるべく一緒に生活ができるように、学習ができるようにということで、随分進んでやっているそうなんです。

 そこで、学校教育法施行令では、実は分離教育が原則なんですね。就学前に、指導委員会というのがあって、そこでいろいろチェックリストがあって、本人の希望とは別に、あなたは養護学校、あなたは盲学校へ行きなさいと振り分けをされるそうなんです。今は、市町村の教育委員会が特別な事情があるとすると、例外的に普通の学校に通えると。でも、もうこういう時代になったので、この原則と例外をひっくり返して、どんなお子さんでも普通の学校に通えるようなバックアップ体制を今後つくっていただいて、そして、そこの保護者の方が、いや、うちの子は障害を持っていて、いつまでついていられるかわからないから、ちゃんとした養護学校で、今度名前が変わるんですけれども、そういったところで教育を受けさせたいという方はそちらの方に行ってもらって、そして、普通の学校で友達いっぱいつくりたいというお子さんは普通の学校で受けていただくようにできないものかな。これについて、これは別に大臣じゃなくてもお答えいただければ。

○銭谷政府参考人 ただいま先生からお話のございました千葉県の小学校の事例のようなケースには、私どもも大変心を痛めているところでございます。

 今先生からお話ございましたように、現在、障害のある児童生徒のための学校として、盲・聾・養護学校がございます。また、小中学校には特殊学級が置かれております。一方、認定就学などによりまして、障害の比較的重い児童生徒も通常の学級に在籍をしているケースもございます。いずれの場合においても、障害のある児童生徒について、将来自立し社会参加するために必要な力を培うため、一人一人のニーズに応じた適切な教育を行うということが必要であると考えております。

 現実には、就学に際しまして、就学指導委員会等の専門家の方が、保護者の意見をよく聞きながら、総合的な観点からその就学先を判断しているという状況でございます。このことは、今後ともそういうことで進めていくということになろうかと思っております。

 また一方、障害のある児童生徒と障害のない児童生徒の交流とか共同学習ということの推進も私ども重要だと思っております。これまでも、ハンドブックの作成、講習会の開催などを通じまして交流活動、共同学習の推進を図ってきているところでございますが、こういうことは一層促進をして、障害を持つ方が地域の中で皆と共生していけるように、やはり努力していかなきゃいけないと思っております。

 なお、先生が引かれました、昨年十二月に中央教育審議会が取りまとめました「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」の答申におきましては、就学前及び就学後における教育的ニーズの一層の把握及び反映、児童生徒及び保護者に対する的確な説明と情報提供という観点から、就学指導のあり方について提言をいただいているところでございまして、これを踏まえまして、今後引き続きこの問題については検討を行っていきたいというふうに思っております。

○小坂国務大臣 馬渡委員の御指摘の特別支援を必要とする児童に対するあり方という問題は、これは私は、先ほど教頭さんのお話が出ましたけれども、やはり絶対にあってはならないことを発言してしまう、そういったことを後で謝ってももう戻らないんですね、この傷は治らない。ですから、そういうことをしない人を育てるしかないんですが、それにはやはり、学校教育法施行令を変えるとかなんとかということよりも、世間一般の認識が、きれいごとで、そういうことはみんな一緒にやるべきだとか、健常者と同じように扱うべきだとかと、べき論を言うのではなくて、本当に心からそう信じて、そうしないと、信じていないとぽろっとそういう言葉が出てくる、それが大きな傷をつけることにつながってしまう、回復不能になる、そういうことを私も認識をすることが間々あります。

 そういう意味で、学校教育法施行令の原則分離を撤廃せよというお話は、まず、実態といいますか、環境がついてこないと。どちらが先かという問題は確かにありますよ。ただ、今ようやく一歩前へ踏み出しております。私はこれを、一歩を二歩、三歩と足早に進めさせていただいて、環境を早く整備して、そして委員が御指摘のような方向性を持って私も努力をしたい、このように思うところでございまして、通常の学校にみんなが通える、そしてその中で特別支援を必要とする人はその部分でそうして、それ以外の部分はみんなと一緒に行動する、そういう理想の形へ向けて努力をしたい、このように思っております。

○馬渡委員 わざわざ大臣、ありがとうございます。ぜひそのように着実に一歩一歩前進をしていただきたいと思います。

 障害者のお子さんに対する環境、私は実は環境委員会に所属をしておりまして、この間、小池大臣に、国語、算数、理科、社会のほかにもう一個、環境という教科をつくっていただけないでしょうかという質問をしたことがあります。これは当然文部科学省の小坂大臣の御担当なので、ぜひ御検討いただきたいと思うんです。

 そこで、この間、今月十一日の日に、青少年オリンピックセンターで、秋篠宮、妃両殿下御臨席のもと、ビオトープ、正式な名称が全国学校ビオトープ・コンクール二〇〇五というのがあったんですね。これは財団法人日本生態系協会が主催されたんですけれども、実はそこに大臣の代理として吉野大臣政務官が御出席いただいたんです。

 私は同じ席でずっと吉野政務官を後ろから見ていたんですけれども、十校の小中高が、子供たちと先生と、それから周辺の地域の大人たちもまじって、本当に真剣に発表するんですね。自分たちのビオトープをつくったら課題が何十も出てきて、これでそれぞれが選んで研究したら、また次の課題が出てきて、どんどんのめり込んじゃってなんというのもありましたし、それから、実は田字草という、これが北九州で今随分なくなっていて、生息する地域がないんですって。そこが、ビオトープに畑をつくって、一時そこで、何というか、いっぱいつくっておいて、また土地ができたら戻してあげるなんという、聞いていて本当にほのぼのとして、すばらしい。そこを吉野政務官が本当に真剣にずっと聞いていらっしゃっていて、私はその姿を見て感動したんですけれども、環境の問題もお詳しいので、ぜひ政務官にお答えいただきたいなと思って質問を用意してまいりました。

 ビオトープというものがもし全部の小学校、中学校にできたとしたら、私は非行というものが相当減るんじゃないかな。なぜならば、単に自然に接する機会がふえるだけじゃなくて、仲間たちと共同して何かをしようとか、ある目標を持って一生懸命汗をかくというところが、たくましくて心優しい子供たちをはぐくんでくれるんじゃないかな、そんな観点に立って質問をさせていただきます。

 実は、今、設置基準にビオトープのことを盛り込んでいただけないかなと。例えば、持続可能な社会をつくっていくためには、もちろん環境教育は皆さん大事だとわかっていただくんですけれども、これは全国的にもそういうブームというか意識が高くなっているんです。そんな中で、都会の子供たちはなかなか接することができない。地方に行っても、今、開発が進んでいて、昔ながらの自然というのがなかなかないんですね。だから、こんなところで、持続可能な社会に向けた人づくりを重点的に進めて行くに当たり、エコスクール事業など個別の事業だけではなくて、小学校や中学校における施設の設置基準に学校ビオトープを新たに追加していただいて、全国の小中学校で学校ビオトープの実践を強力に進めていくことが必要だと思うんですけれども、これについていかがでしょうか。

○吉野大臣政務官 お答えいたします。

 コンクールのあの模様、本当にすばらしいものだと思います。私も拝見をしていて、子供たちが自然とどう触れ合っていくか、と同時に、自然との触れ合いの中で命の大切さというものを最終的に学ぶ場、これが学校ビオトープなのかな、こう思いまして、委員と同じく、全国の学校にこのビオトープをどうやって進めていければいいのかなという思いをいたしました。

 委員は、設置基準に載せて、学校ビオトープを小中学校、全部の学校に設置をしたいという思いでありますけれども、設置基準というのは必要最小限なものを定めているものでありまして、いわゆる大枠を規定しているものでございます。御理解を賜りたいと思います。

 そのかわりと申しますか、学校施設整備指針というのがございます。この指針というのは、学校をつくる計画や設計上の留意事項を示したものでございまして、ここにビオトープが指針の中に載っております。

 そういう中で、この指針をもとに学校を整備する場合、学校ビオトープをつくっていくような、そんな形でアドバイスをしているところでございます。そして、つくるに当たっては、国庫補助、これもついておりますので、今後とも、学校ビオトープを広めていくために、一層努力をしてまいる所存でございます。

 以上です。

○馬渡委員 これからぜひその方向にお願いいたします。

 設備、環境が整っても、そこで教える先生がしっかりしていなきゃいけないので、この環境の問題について、先生方にどのような研修を積んでおられるのか教えていただけないでしょうか。

○吉野大臣政務官 やはり、教員の、先生方の資質、これが大事でございます。

 研修は、独立行政法人教員研修センターにおいて、まずリーダー研修、これをやっております。と同時に、環境省と連携をいたしまして、これから環境教育に取り組みたいという先生方を対象にした、いわゆる初心者研修と申しますか、この二つをやっているところでございます。そして、年に一回、全国環境学習フェアという全国大会、これを開催いたしまして、環境教育をしている先生方の意見の交換の場をとっているところでございます。

 また、課題でございますけれども、持続可能な開発のための教育の十年という国連の指針がございます。これを踏まえて、教育内容の研修、教育内容の一層の充実を図るために指導資料というものを作成しておりまして、これを各学校で活用してもらうように努力をしているところであります。環境教育の一層の推進に努めてまいる所存でございます。

 以上です。

○馬渡委員 もう時間となりましたので、これは質問じゃありません、提言です。

 「信濃の国」という歌があって、それは小坂大臣はよく御存じで、県民全員が歌える県の歌というのは恐らく長野県の、これは昭和四十二年に県の歌になったそうですね。それまで師範学校の歌だったんですけれども、「信濃の国は十州に 境連ぬる国にして 聳ゆる山はいや高く 流るる川はいや遠し 松本伊那佐久善光寺 四つの平は肥沃の地」これを小学校のこんな小さな子が覚えるんです。その漢字、皆さん、「肥沃」という字書けますか。「聳ゆる」という字書けますか。これは、先ほど大臣がお答えいただいた中に、小さいとき、一年生、二年生の頭のやわらかいときに入れられるものはなるべく教えてあげると、後で……。

 だから、美しい日本語の中に、難しい日本語ですけれども、私は県人ではないですが、郷里の大自然が入っていて、郷土愛、すごいですよね。どこの地区行ったって、長野県人会は皆さんがっちりスクラム組んでやっておられる。これが何か今後の教育のヒントになるんじゃないかな、こう思います。ぜひ、これをお聞きとめいただきまして、また生かせていただければ。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

○小坂国務大臣 「信濃の国」まで出していただけるとは思いませんで、ありがとうございます。

 私も、おっしゃったように、幼児の頭というのは柔軟だと思っております。漢字だって、平仮名で書くんじゃなくて、漢字にルビを振るという、それによって一つの形が意味を持ってくるわけですね。やはり、幼児の時期からそういうことも考えてもいいんじゃないか、こういうことを皆さんに考えていただきたいなという気持ちを持っていることをお伝えして、委員の御質問に感謝をして終わります。

○馬渡委員 ありがとうございました。

ページTOPへ

文部科学委員会  2007.2.21

○馬渡委員 自民党の馬渡龍治でございます。

 時間が余りないので、早速質問に入らせていただきたいと思います。

 昨年の改正学校教育法で、今まで存在が法的に認知されていなかった、通常学級に通う身体的、知的に障害を持つ児童の位置づけがなされて、七十五条の一項にその位置づけがなされて、それで支援の対象となって、特別支援教育支援員の財政措置もなされるようになったことは大変喜ばしいことだと思います。

 文部科学省の報告によれば、全国の小学校への就学児童のうち、平成十七年度に義務教育の学校に就学した児童のうち、就学指導委員会で盲・聾・養護学校に通うべきと判定された六千二百五十三人のうち通常学級に通うことになった児童が二百三十一人、特殊学級に通うべきと判定された一万二十六人のうち通常学級に通うことになった児童が二千三百七十四人、合わせて二千六百五人の児童が通常学級に在籍していまして、このうち十一人は通常学級に通うべきと判定されたということで、差し引き二千五百九十四人、大体二千六百人のお子さんが、今までは、文部科学省的にはいるべきではない子、いるはずのない子という扱いだったんですけれども、これが変わって、いいことだと思うんですが、それを類推しますと、大体、小学校一年から中学校三年までの間に、二万人近い、障害を持って通常学級に通っているお子さんがいらっしゃると思います。

 ここまで来ているんですが、実は、再三、保護者の付き添いを強要されたり、ほかの学校に、要するに養護学校に行きなさいと言われたり、この間は、昨年は千葉の小学校で担任の先生がお子さんを言葉で随分傷つけたということもありますが、こういった、要するに差別、現場での差別を文部科学省はどのように受けとめていらっしゃるのか、お聞かせください。

○伊吹国務大臣 先生、ちょっと、非常に大切なことなので、私からお答えをしたいと思います。

 私も、地元の京都で、ボランティアとして、身体障害者団体連合会の会長を二十年ばかりやっております。そして、障害を持つ方々を支援する議員連盟の一員でもあります。先般もメールが来まして、今先生がまさにおっしゃっている学校現場のことについては、いろいろお訴えがあるんですよ。

 なるほど、今までは、保護者や専門家の意見を市町村の教育委員会が伺って、そして、振り分けと言うと失礼ですが、養護学校にするか一般学校にするかを決めておられる。今先生から御指摘がありました学校教育法を受けて、施行令を変えて、必ず保護者の意見を聞かなければならないということを今文部科学省はやっておるんです。

 それで、文部科学省的にとはおっしゃいましたけれども、これはちょっと、文部科学省的にではないんですよ。どこの学校に入っていただくかというのは教育委員会が決めるわけですね。そして、これはいずれ地教行法の改正の問題にかかわってくるわけですが、教育委員会が余りにも差別的というか、自分たちが、障害を持っている人を一般の学校に受け入れるのを嫌がりますよ。率直に言えば、経費がかかるし、他の児童生徒との進捗度合いが違ってくる可能性がありますからね。それは、余りにも差別的なことをしたときにおかしいと言う指示命令権が実は文部科学省にないんです。ですから、文部科学省的にというのはちょっと御訂正いただきたいんです。

 現場でどういうことが起こっているかというと、確かに、学校現場の方々と保護者の思いが違う場合、それから、保護者の中でもお母さんとお父さんの意見が違う場合があるんですよ。その非常に微妙なところを調整しながら教育委員会はどちらでやっていただくかということを決めていると思うんです。

 インクルーシブ、インクルージョンという基本的な考え方からして、そして、我々も、必ず保護者の意見を聞かなければならないという施行令の改正をしようと思っているということからしますと、文部科学省的には、できるだけ、今養護学校へ行っている人たちでも通常学校でやれる人がいるんじゃないか、そういう人はそちらへ入ってもらいたい、これが我が省としての地方教育委員会への依頼というかお願いの基本的姿勢でございます。

 現場の教育委員会でいろいろな、今申し上げたようなトラブルがありまして、私のところにも一日に必ず二、三通、地元にメールが入ってまいります。必ず私は、当該教育委員会に御連絡を担当者からさせて、そして、温かくお話を伺って、納得を受けて仕分けをするようにということは申し上げておりますので、ひとつその点だけは御理解いただいて、政府参考人に質問してやっていただきたいと思います。

○馬渡委員 今の大臣の御答弁で十分安心しました。文部省的にという言葉は改めて、ぜひ大臣の今のお考えを先に進めていただきたいと思います。

 実は、なぜこんな状況が起きるかというと、まだ、その施行令の中に第五条というのがありまして、二十二条の三の表に該当するお子さんには入学期日等の通知を出さないというのがあるもので、これが現場の先生方の中で、もしかしたら差別の発言につながるものがあるのかなと。

 ですから、前文科大臣の小坂大臣は、このインクルージョン、要するに分け隔てのない教育に対して前向きなお話をいただきましたので、この五条を変えていくということについて大臣はどのようにお考えか、お聞かせください。

○伊吹国務大臣 御指摘の五条も含めて、当然そういう方向であるべきだと思います。これは文部科学省の一貫した考えでございます。

○馬渡委員 次に、放課後子どもプランがこの四月から始まりますが、所信の中で大臣は、「放課後に子供たちが安全で健やかに活動できる居場所づくりを推進する放課後子どもプランを本年四月から全国の小学校区で実施いたします。」と述べられました。

 実は、これと、放課後児童クラブというのがありまして、今地元でちょっといろいろな心配があります。

 現状では、今一万五千八百五十七カ所で、登録された児童が七十万四千九百八十二人、これは小学校の一年から三年の三百五十九万人の二割近いんですけれども、その子たちがその放課後児童クラブ、一部では学童保育という言い方をしていますけれども、五歳の年長保育に通っているお子さんが五十万人ぐらいいるそうですから、例えば、小学校に上がるまでの一年間で急に経済状況が好転して、もう保育は要らないというのはまずそんないないと思います。そこから考えると、一年から三年まで預かっていただきたいというお父さん、お母さんが、年長の五十万掛ける三として百五十万ぐらいのニーズはあるんじゃないか。だから、今七十万ということは、まだこれは半分しか達成していないから、学童保育というか放課後児童クラブ、もっともっといっぱいできてほしい、よくしてほしいというニーズはあると思います。

 ところが、この児童クラブで今、私の地元ですと、名古屋市なんですが、月二万三千円の保育費を払っている。それでも足りないのは、土地を借りて建物の運営もやらなきゃならない。バザーを年に何回かやって、それで本当に必死になって稼いでいるんですね。それでもだめだとカンパになってしまったりということで。

 そんな中で、もう一つ、名古屋ではトワイライトスクールという、夕方預かる居場所づくりがありまして、それが何か、二時間延長したら、新しく入るお子さんのお母さん、お父さんが、こっちはただで、こっちの保育の方は月二万三千円かかるから、そのときに、安易にと言ったらおかしいけれども、お子さんを、ではトワイライトスクールに預けましょうとやったときに、ここの人数が足りなくなって、児童クラブが閉所になったんです。

 ですから、今、児童クラブの保護者の方たちは、今文科省と厚労省が一緒になって進めるというこの放課後子どもプランによって、ひょっとしたら児童クラブがつぶされてしまうんじゃないかというような懸念を持っていらっしゃる方もいらっしゃるんです。

 御承知のように、離婚をされて一人親で、一生懸命働くけれども、子供をやはりしっかり預かってほしい、保育してほしいという思いはありますから、そこのところは厚労省がしっかりやって、それで、ほかの事業に対しては文科省がしっかりやるというように、お互いが足りないところを相互扶助するような、そういうプランを立てていただきたいと思うんですけれども、このことについてどう思っていらっしゃるか。これは文科省、大臣ですか。

○伊吹国務大臣 これは、各地で不満が起こっておる現象なんですよ。私の地元も、児童館を使ってやっておられるところ、それから保育関係のところ、放課後子どもプランが空き学級を使ってどんどん進んでくると、従来やっていた人たちのところへ子供を預けていたのが、放課後子どもプランの方へ移ってくる。

 ただ、これは、私は、各教育委員会がいろいろ計画を立ててやっておるんでしょうが、京都の教育委員会に言っているのは、これは縄張り争いのためにやるんではないよと。保育協会とか児童館の連盟だとか、あるいは小学校のPTAだとかというのが、お互いに自分たちの縄張り争いでやるんではなくて、子供のためにやるわけですから。だから、従来確立している地域、学校区では、あえてつくらなくてもいいものはつくらなくていいじゃないか。だけれども、そこですべての子供さんを預かれないところは積極的につくってもらわないと、放課後の子供の居場所がない。そして、お互いに地域の方々も協力をされて、どこに子供を預けるのがいいのかということは、これはやはり保護者が最終的に選択するんですね。そういう形がいいんじゃないか。

 だから、何か児童館や保育所でやっておられるものがあるところへ、それをつぶして入っていくということまでやる必要はない、こういう基本的な考えです。

○馬渡委員 そこで、ぜひこれを機に、文部科学省からも厚生労働省側にいろいろサポートしていただければなと。そもそも、この児童クラブは、昭和四十一年に文部省が始めて、いろいろな経緯があったようですが、今は厚労省がやっておられる。

 そこで、何か、昨年二月に連携して通知を出して、市町村に協力を願うということで、その差出人が生涯学習政策局長と、厚労省側は雇用均等・児童家庭局長と、連名でなされたそうです。ことしまた二月にやられるんですよね。今度は銭谷局長のお名前も何か書かれてされるようなことを聞いていますけれども。パワーアップして。同じパワーアップするんだったら、一番強力なカードの大臣のカードを出していただいて、各市町村に、とにかく連携して一緒にやってくれということで。

 例えば、敷地とか、施設、教室を借りられないところもあるんです。それから、退職された先生方で優秀な方を指導員として、こちら側の、クラブ側の方で御活躍をいただける場もありますし、そういったところを文科省側からぜひ御指導いただきたいな。

 時間がないので続けて、一番ここが言いたかったので言わせていただきますけれども、実は、先ほど申し上げましたように、多くの障害を持つお子さんが通常学級に通われております。この四月から放課後子どもプランを実施するに当たって、障害を持つお子さんも一緒に参加をしたいといったときに、これを当然拒むことはできないと思います。ですから、その対応というのは大変大切なことだし大変だと思うんですね。

 ところが、文科省側の予算が六十八億二千万円ですか、これで、全国一万校でやるに当たって障害児童の対応もちゃんとできるのかなという、ちょっと不安があるんですけれども、そこのところは厚労省側としっかりと連携をとって協議をしていただいて、もう四月ですから時間もありませんから、万全の対応をしていただきたいな、こういう思いがありますので、まとめて、大臣と文科省からと、お願いします。

○伊吹国務大臣 どの名義で出すかというのは、これは極めて事務的な訓令みたいなものがあるので、事務的にお答えさせます。

 障害を持っておられる方も、一番最初の先生の御質問の精神を踏まえて、十分温かく受け入れるように。ただ、通常の学校と障害、養護学校との割り振りと同じようなことはやはり若干は考えないと、これは膨大な予算になってしまってはいけませんので、その辺は注意しながら、温かい気持ちで対応させるようにいたしましょう。

 事務的にお答えさせます。

○加茂川政府参考人 二点お答えをいたします。

 委員御指摘の放課後子どもプラン実施に当たっての連携通知の名義でございますが、大変事務的なことで恐縮でございます。文部科学省が発します通知の名義につきましては、文書決裁規則というのがございまして、これに従って定まるわけでございます。この規則によりますと、地方公共団体その他の機関を含む行政機関等に対しまして通知を行うための文書の名義についてございますが、官房長、局長、いわゆる局長通知になるという定めがあるわけでございます。

 今準備をしておりますけれども、厚生労働省と十分連携をとりながらこのプランを進めようとしておりますけれども、改めての依頼通知につきましても、この規則に従って、私、すなわち生涯学習局長等の名義になる予定でございます。

 もう一点、放課後子どもプランで障害を持った子供さんたちを受け入れる場合の配慮についてでございます。

 委員御指摘のように、希望者がある場合には決して拒まず受け入れることでいろいろ準備を進めておるわけでございますが、当然、こういった特別なケアが必要な子供さんを受けとめる場合には、例えば専門的な知識を持つ支援員でございますとか、そういった方の配置が望ましいわけでございます。個々の学校の状況、地域の状況に応じた、いわば弾力的な対応が必要だと認識をいたしておるわけでございます。

 これまでの私どもの地域子ども教室推進事業におきましても、実は、事例としては少ないわけでございますが、例えば、養護学校を、その場を活用しての受け入れ事業でありますとか、NPOの協力を求めながら取り組んだ事業等、障害のある子供さんたちも含めた取り組みがなされて、そういう実績もあるわけでございます。

 こういったことも踏まえながら十九年度の事業を進めたいと思っておりますけれども、引き続いてこういった取り組みがより進んでいきますように、各公共団体に対しまして、実情に応じた、必要な人的体制も含めた協力が求められますようにお願いをしてまいりたいと思っております。

○馬渡委員 きょうは大臣からも前向きな御答弁をいただきましてありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。

 時間が来ましたので、これにて質問を終了させていただきます。ありがとうございました。

ページTOPへ

法務委員会  2007.10.24

○馬渡委員 自由民主党の馬渡龍治でございます。

 まずは、鳩山法務大臣、このたびの御就任おめでとうございます。鳩山門下生の一人として心からお祝いを申し上げる次第でございます。

 この間法務委員になったばかりでこの質問のお時間をいただきました。本当にありがたいと思います。

 そこで、いろいろ質問させていただくつもりでおりますが、先ほどから大臣の御答弁が本当に御丁寧で、幾つかの質問が相当割愛しないとできないかなという心配がありますので、その節は、大臣及び法務当局の皆さん、御容赦ください。

 昭和六十一年に鳩山邦夫代議士の秘書とさせていただいて、二十数年たちました。その中でいろいろ教えていただきましたが、特に私の心に残っている言葉があるんです。それは、人生に勝ち負けがあるんだとしたら、その勝者とは、人生の中でいっぱいいい思い出をつくること、だから、子供たちにいっぱいいい思い出をつくってほしいし、自分でそのいい思い出をつくれる子供たちをつくっていきたい、たしか文部大臣のときのお言葉であったかと思います。

 しかし、幾ら頑張って、自分でいい思い出をつくって幸せになろうとしていても、例えば殺人という凶悪な犯罪によってその人の努力が一瞬のうちに奪われてしまって、命とともに、被害者の関係者は、ずっとその怒りや悲しみが続くわけであります。死刑は反対、犯罪者でも人権がある、そう言う方がいらっしゃるが、でも、殺人事件に巻き込まれた遺族からすれば、そんなきれいごとでは済まない感情があることも事実であろうかと思います。

 今、刑事訴訟法において、先ほど大臣も御説明なされました、その執行の命令は確定後六カ月以内にと。実際には、今平均で七年と五カ月。そして、今死刑執行を待つ方が百四人ですか、いらっしゃるという話を聞きました。今、日本の国にこうやって死刑制度があって、この状態というのが果たして正常であるのかどうか、私はそこに疑問を持っています。

 水野先生が今幹事長をお務めいただいている、鳩山邦夫会長率いる動物愛護管理議連というのがあります。これは、動物たちの虐待を許さず、小さな命も大切にしていこう。鳩山法務大臣は御自身で畑をやっていますから、自然からいただいた命も全部大切にしていく。何というか、アニミズムというか、至るところにその霊を見て、感謝の気持ちを忘れない。大根一本の命もニンジン一本の命も大切にする方がこの死刑制度問題に対して問題提起をされたことは、私は大きな反響、波紋を投げかけたと思います。

 九月二十五日の大臣発言についてはもう神崎先生が言っていただいたのでこれは申し上げませんが、でも、いいことを言っていただきました。法務大臣として、この死刑制度の問題を論じるに当たって、やはり誤解を受けるような不適切な発言は慎んでいただいて、今後、慎重に言葉を選んでこの問題に取り組んでいただきたい、そう思うわけでございます。

 刑罰法規が存在して、実際に処罰が行われて刑罰法規が機能してこそ、犯罪を計画する者に対しては直接的な威嚇をなして、そして一般市民に対しては法への信頼を形成する効果を与えると一般予防論にはあります。また、刑罰は応報としての見方があります。ですから、刑罰をもって犯人に苦痛を与える、こういう見方もあるわけです。

 ですから、死刑執行によって社会から犯罪者を永久に隔離していく、このことによって、実は命を奪われた、その遺族の方たちの苦痛も和らぐこともあるんじゃないか、私はそういう見方をしています。

 そこで、質問させていただきます。本当は三問やろうと思ったんですけれども、時間がなくなりそうなので。

 法務大臣に責任をおっかぶせるような形でなくて、自動的に進むような方法はないかという言葉がありました。大臣は、この死刑執行を命令する責任についてどうお考えになっておられるか、お聞かせください。

○鳩山国務大臣 なぜ法務大臣が命令をする形にしているのかということは、それは矯正局とか保護局とか刑事局とかいろいろある、いろいろあるんですが、やはり恩赦の可能性というのがあるかどうか、再審の可能性があるかどうか。

 さっき神崎先生からお話があった、死刑囚が心神喪失の状態になっていけば、これは恐らく、犯罪の三要素みたいな、構成要件該当性、違法性、責任の、もう責任の方でしょう。だから、これはもちろん、犯罪を犯すときには責任能力があっても、死刑囚になってから心神喪失であるならば、これは死刑は執行しないというようなことがある。

 もちろん、万が一にも間違いがあってはいけないから、逮捕から全部読む、調書等は、あるいは証拠を見直して読み返せということもやって、不可逆的な刑ですから、絶対、万が一にも間違いがあっちゃいかぬという状態で死刑を行うので、だから、法務省のトップである法務大臣に命令をする権利というよりも義務を与えているんだろう、私はそういうふうに読み取る。だから、それはそれでいいと思う。

 しかし、法務大臣というものが全部を読み返すわけではない。結局は法務省内の専門家の判断が、この人はこうだ、ああだというふうな形で出てくる。ところが、法務大臣によっては、自分は絶対に死刑を執行しませんという世界観か宗教観か人生観かお持ちの方がいるとすれば、その間は死刑が執行されない。かつても、三年以上死刑が執行されないで、後藤田法務大臣が、やはり制度がある以上きちんとしなくちゃならぬといって判を押したという故事もある。

 そういうことを考えた場合に、法務大臣の思想、信条というか性格によって執行されるかされないかが著しく変化するというものはいかがなものか。本来、粛々と厳粛に、慎重にも慎重の配慮を加えて行われるべきものではないか、そういうふうに考えているわけで、私は、法務大臣としての責任を逃れたいなどというふうに思っているのではありません。ですが、例えば役所の中の専門家が全部意見が合ったならば、これは、自動的にと言うとまた物議を醸すかもしれませんが、執行の命令を下すのが当然というような形になった方がいい。

 先ほど申し上げましたように、世論が、死刑制度の存続についても八割以上の賛成がある。また、非常に粗っぽい、鳩山法相の死刑自動化論に賛成が八四%、こんなのぞっとしますよ。それほどまでに日本人は、馬渡委員おっしゃるところの、人の命を奪うことに対する怒りが大きい民族なのではないか。私は、それはそれですばらしい民族だというふうに考えております。

○馬渡委員 ありがとうございました。

 仮に今後ずっと、法務大臣に就任された方が命令を下さないとすると、一体日本の死刑制度というのは何なのだろうということになろうと思いますので、今回の勉強会でぜひとも一つの指針を出していただければと思います。

 次に、今から二十年前に、イタリアの裁判で三百人を超えるマフィアの判決を出した判事が爆弾で殺されてしまったという事件があって、それがもとになって、国際的な組織犯罪防止のための条約、すなわち国際組織犯罪防止条約ができたわけですけれども、これに関連をして質問させていただきます。

 日本の国は、平成十五年の国会で、この条約を締結することを承認しました。それからもう四年もたっているわけでありますが、G8の中でまだ未締結なのはこの日本の国だけです。例えば、米国のあの九・一一のテロや、麻薬の輸入の事犯、そういったことの撲滅を願っていくとすれば、この条約は早急に締結すべきだと考えます。そのためには国内法の整備が必要だということで、その一つが組織的な犯罪の共謀罪の新設であります。これに対してはかなり間違った認識があるようなので、ここの場で正しい内容を改めてお聞きしたい、そう思っております。

 まずは、組織的な犯罪の共謀罪というのはどういうものなのか、その内容を簡潔に教えていただけませんでしょうか。

○鳩山国務大臣 我が国の法制の中にも、共謀とか予備とかそうしたものを罰する、個別の限定的なものはあるわけですね。あるいは、共謀共同正犯という理屈、理論も存在はしているわけです。

 要するに、この条約刑法と言われるもの、つまり条約を締結するための国内法の整備として考えられております組織的な犯罪の共謀罪というものは、条約が定める重大な犯罪、すなわち死刑、無期または長期四年以上の懲役、禁錮の刑が定められている犯罪に当たる行為であって、かつ、組織的な犯罪集団が関与する、関与するといっても、その場合には、遂行を共謀した者を共謀罪として処罰するわけですが、それはかなり具体的、現実的に合意をして重大犯罪をやってやろうという、その具体的、現実的な合意というものが条件になると思いますので、決して野方図に広がるものではなくて、非常に限定的に解釈されるべきものと思っております。

○馬渡委員 今のに関連することなんですが、この組織的な犯罪の共謀罪、一般の市民や、例えば労働組合などの正当な目的で活動している団体のさまざまな行為にも適用されてしまうのではないかという懸念も聞いたことがありますが、そのような懸念についてどのようにお答えになりますでしょうか。

○鳩山国務大臣 一般市民や労働組合等の正当な行為が組織的な犯罪の共謀罪になるということは、全く考えられないと思っております。

 だから、余り具体的な例を言うのは嫌ですけれども、暴力団がそれこそ組織を挙げてあれをやってやろうというような形で計画を具体的に練って合意する、あるいは、振り込め詐欺集団というんでしょうか、組織的な詐欺集団が合意をして詐欺をどんどんやってやろうという、それも具体的に合意して初めて共謀罪になるわけですから、一般の市民とか労働組合が普通に活動しておられて組織的な犯罪の共謀罪になるということは、全くあり得ない。特に労働組合は、組織でしょう。しかし、そういう今申し上げたような重大犯罪の合意をするということはあり得ませんから、全く御心配不要でございます。

○馬渡委員 我が国の現行刑事法には、予備罪、共謀罪などの罰則や共謀共同正犯の理論、テロ行為による処罰規定、銃の所持による処罰規定があるので、この組織的な犯罪の共謀罪を新設しなくても、現行のまま何も法整備しなくてもこの国際組織犯罪防止条約を批准することができるとの見解がありますが、これについてはどうでしょう。

○鳩山国務大臣 結論から申し上げれば、それでは漏れがいっぱい出てしまうので、重大な犯罪でも、今、馬渡委員御指摘の予備罪、共謀罪、部分的にありますけれども、それでは、重大な犯罪で組織的に合意をして共謀するといっても、漏れてしまうものが大変多いわけでありますから、したがって、条約を締結するためにはきちんと、組織的犯罪の共謀罪、一定の重大犯罪におけるものですが、これを厳密に法整備しなければいけないというふうに考えております。

 つまり、今、馬渡委員御指摘のような予備罪、共謀罪、現に存在している法制では組織的な犯罪集団が関与する重大な犯罪のすべてをカバーできないので、新しい法律が必要であるということ。

 それから、共謀共同正犯という理論は、私も大学時代習ったのはもうとうに記憶がかすんでおかしくなっておりますけれども、共謀共同正犯の理論というのは、犯罪の実行の着手があって初めて成立するものですから、これでは共謀を処罰することはできないわけでございます。

○馬渡委員 ぜひこの条約刑法の早期成立に向けて、大臣、頑張っていただきたいと思います。

 さて、次に移ります。

 平成八年に地域改善対策協議会、同じ年に人権擁護施策推進法に対する衆参法務委員会の附帯決議、平成十三年には人権擁護推進審議会の答申、そして国連の規約人権委員会からの勧告などにこたえるものとして、平成十四年に人権擁護法案は提出されましたが、報道機関の取材を規制するメディア規制条項などの批判が強くて、十五年の衆議院解散とともにこれは廃案になりました。人権の侵害や差別、虐待に苦しむ人々に救済の手を差し伸べ、憲法が掲げる基本的人権の尊重や法のもとでの平等を具現化することは、まことにいいことだと思います。

 しかしながら、この法案には幾つかの心配、懸念がありました。現に、メディア規制条項を凍結した上で平成十七年の通常国会に再度提出する予定でありましたが、人権侵害の定義があいまいで政治家の発言も対象になる可能性があるなど、乱用されるおそれがあるとか、人権擁護委員の構成について日本人に限定するべきだとの意見があったり、人権委員会の権限が強過ぎるのではないかなどの異論が続出して、結局、提出できませんでした。

 そこで、お伺いします。

 この人権擁護法案に対する所感について、大臣はいかがお考えでしょうか。

○鳩山国務大臣 私は人権派だと自称いたしておるわけでありまして、不当な差別のようなものがなぜ根絶できないのかということについては常に怒りを禁じ得ない、そういう思いで今日まで生きてまいりました。

 私の父が初めて参議院選挙に出るときに、政策の根本をつくるときに、じゃ、私に書かせてくれと言って、正直者がばかを見ない世の中をつくる、一人でも不幸な人がいたらそれは幸せな世の中ではないなんということを、祖父鳩山一郎の友愛思想に基づいて父の参議院の選挙に掲げさせてもらった。それが昭和四十八年、九年のころのことでございます。

 もちろん、それは理想論をうたったものでありますが、世の中に全くいわれのない差別が存在するということは事実でありますから、現在でも、人権侵犯事件の調査、救済という仕事は法務省の仕事であって、人権擁護委員の皆様方、一万数千人おられて活躍をしていただいております。

 ですが、被害者の実効的な救済を図るという意味で人権擁護法案が提出をされたわけでございます。そのいきさつは馬渡委員から御説明があったとおりでございまして、私は、その際、与党内でもさまざまな議論があって、問題点も幾つか指摘をされたわけで、この問題点を、当時反対をされた方に理解をしていただくとか、あるいはクリアできる方法を考えまして、人権擁護法案は国会に再提出をしたいというふうに考えております。

 しかしながら、中身については、これは与党の中にいろいろ御議論がございますので、与党の御議論を踏まえて中身を決めていきたい。この国に人権擁護法がない、これだけの立派な祖国日本に人権擁護法がないというのは実に情けないことではないかと思っております。

○馬渡委員 これはかなり慎重に審議を重ねていただきますように、よろしくお願いいたします。

 さて、最後の質問となると思います。

 さきの法務委員会の大臣あいさつで、世界一安全な国日本の復活と述べていらっしゃいました。治安のいい国をつくる対策の一つとしては、積極的に再犯の防止を図ることも一つの手だてだと思います。

 そこで、最後の治安のとりでと言われている刑務所がその機能を十分に果たすことが必要だと思いますし、それを支える刑務官の皆さんの士気の高揚、そして、厳格な勤務をもって正しい矯正処遇ができるようにしなければならないと思います。受刑者が規則正しい生活ができて、そして充実した矯正教育を受けられる適正な収容環境と刑務官の執務環境の整備を図る必要があるんじゃないでしょうか。

 ところが、現在では、全国の刑務所に収容される受刑者が急増して、過剰収容になっていると聞きました。劣悪な収容環境のために、受刑者同士、または受刑者と刑務官との間でトラブルが起きている、こういったことを聞くと、本来刑務所のあるべき使命が果たせなくなっているんじゃないか、そういう心配があるんです。

 そこで、お尋ねします。

 現在、刑務所などにおける被収容者の収容環境や、刑務官の執務環境、居住環境はどのようなことになっているのか、その現状を教えていただきたい。もし悪い状態だとしたら、どのように改善していくのか、教えてください。

○鳩山国務大臣 後半のことは私には答える能力はありませんが、この間、三人そろってだったと思いますけれども、副大臣、政務官と一緒に府中へ行きまして、過剰収容の実態を見ました。そうしましたら、その翌日、殴り合いがあって、一人亡くなりました。

 これは、やはり馬渡委員のおっしゃる過剰収容、その収容状況、この環境の悪さと無関係ではない、こう思っておりまして、また、美祢のPFIの刑務所、それからこの間は喜連川のオープニングに行ってまいりましたけれども、再犯率を